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「やめろや、パー。キヨマサの件はあいつが勝手に東卍の名前使って、喧嘩賭博なんてやってたのがナシって話だろ。」
「あぁ?オレぁ馬鹿だから分かんねぇんだよ、んなこと!」
「パーちんの脳みそはミジンコだぞ、ゴラぁ!」
ますます意味が分からない。
「分かんねぇんなら出しゃばんなボケ!」
「おい、パー。黙ってろ。」
「ごめん。ドラケン。」
「チッ、」
ドラケンのひと言で素直に謝るぺーやんと去っていくパーちんを見ながら思う。
パーちんは気が立ってるとドラケンは言うけど、誰かにあたるのは違うと思う。たけみっちは何も悪くない。
ぺーやんもぺーやんだ。
パーちんと一緒にやるんじゃなくて、違うと思ったら止めるのが副隊長だと思うんだけどな。
似た者同士すぎて困る。
変な喧嘩とかしないといいんだけど。
悪いのは全部愛美愛主だ。
何も知らないたけみっちに三ツ谷が説明しているのが聞こえる。
パーちんの親友が愛美愛主と揉めて袋叩きにされて、
目の前で彼女やられて、有り金巻き上げられて、
親兄弟吊るされて。
藁にもすがる思いでパーちんに相談してきた事。
そんなの不良のやる事じゃない。
もう立派な犯罪だ。
絶対に許せない。
マイキーがパーちんに聞く。
「どうする?パー。やる?」
マイキーの前で頭を下げているパーちんが声を絞り出して答える。
「……相手は2個上だし、東卍もタダじゃすまないし、みんなに迷惑かけちゃうから…でも悔しいよ、マイキー。」
「んな事聞いてねぇよ。やんの?やんねぇの?」
「…っ、やりてぇよ!ぶっ殺してやりてぇよ!」
マイキーの問いに涙を浮かべながら叫ぶパーちん。
うん。そうだよね。
当たり前だよね。
「だよな。」
マイキーは優しい声でそう言って、立ち上がる。
そしてみんなに向けて叫んだ。
「こんなかにパーのダチやられてんのに迷惑だって思ってる奴いる?
パーのダチやられてんのに日和ってる奴いる?
いねぇよなぁ!?」
マイキーの言葉にみんなの目が変わる。
マイキーの言葉は心に響く。
これでこそ総長だ。
「愛美愛主潰すぞ!」
「「「「「「ウオォォォォォ!!」」」」」」
「8月3日、武蔵祭りが決戦だ!」
沸き立つみんなを見ながらわたしも決意を新たにする。
8月3日、必ず愛美愛主を潰す。
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作者名:Tmwixx | 作成日時:2022年10月10日 9時