ヒメ【東京リベンジャーズ】弐 (ページ3)

今日:16 hit、昨日:16 hit、合計:98,958 hit

#2 ページ3

あの後適当に会話をしてマイキーとの電話を切り、そのまま圭介の名前を探す。

どうせ行かなきゃいけないのなら早い方がいい。
ずっと緊張してたらわたしの心臓がもたない。

ピッ

そのまま電話をかける。
圭介はすぐ電話に出てくれた。

「あ？」

『…』

電話に出る一発目が【あ？】は如何なものか。

「A？」

『…圭介、マイキーから連絡があって、』

「あぁ。」

『千冬くん？の所行ってきてほしいって。』

「おぉ、」

『ていうか、東卍に入れる時に言ってっていつも言ってるでしょ？』

「わりぃ、わりぃ。」

『…』

このわりぃはまた繰り返すわりぃだ。
これだけ一緒に居ればすぐ分かる。

…なんか熟年夫婦みたいでやだ。

『今日行って平気？』

わたしが聞くと電話の奥にいる千冬くんに聞いてくれる声が聞こえる。

「千冬ー、今日なんか予定ある？」

「いや、何もないっす！」

電話の奥から聞こえてくる声にすら反応するわたしの心臓。ほんとにかなりの重症らしい。

「だとよ。」

『じゃあ今日学校行くね。』

動揺を悟られないように平静を装う。

『…圭介も、学校にいるよね？』

念の為聞いておく。
居てくれないと困る。

「あ？当たり前だろ。」

不良らしからぬ発言のようだが、
東卍のみんなは学校は意外とちゃんと行く。
うん。いいことだ。

『うん。じゃあまた後で。』

「A、」

『なに？』

電話を切ろうとしたら圭介に呼び止められた。
少し間を置いて圭介が話し出す。

「…お前、何かあった？」

『何か？』

「いや、こないだの集会から何か変だから…」

『…』

野生の勘というやつなのだろうか。
圭介は何故かこういう時はすぐ気づく。
少し体調悪いかなと感じる時とかもいつも一番に気づくのだ。

だけど本当の事なんて言える訳もなく。
だって本人がすぐ近くにいるのだから。

「A？」

『ううん。何にもないよ。大丈夫。』

「…ならいいんだけどよ。」

『うん、心配してくれてありがと！』

「なっ！心配なんてしてねぇ！」

『はいはい。じゃあまた後でねー。』

向こうでワーワー言っているが構わず電話を切る。
どうせ圭介の学校に行くのなら…
と、少し早く行こうと決意する。

気が付けば予鈴まであと5分だった。