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▽【4/7 訂正】 ページ15

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許せない。光くんと仲良くしているのは俺だけでいい。光くんが好きになってくれるのも俺だけでいい。光くんは俺のものであって、俺は光くんのものだから。

俺にいちいち構わないでくれ。光くんが見えないじゃないか。光くんに声を掛けられないじゃないか。俺がこのクラスに来たのも、光くんと一緒になるため。光くんが親戚に引き取られてから暫くは会えなかったけど、俺の親の転勤でこの学校に来られたことはやっぱり運命だ。


「ひかるくん、一緒に遊ぼ!」


出会いは小学生の頃。俺が光くんの家の真向かいに越してきた時のことだった。光くんは学校でも1人で、絵を描いていた。俺はそんな光くんに惹かれた。なんとなく漂わせる妖艶な雰囲気が光くんにはあった。


「僕、運動とか苦手だから……」


光くんは公園に行くといつもそう言って、木の枝で地面に絵を描いた。俺はただそれを隣で見ていた。絵を描いているときだけ、光くんの横顔が微かに微笑んでいた。


「ゆうと、だいすき!」


光くんは、当時背の低かった俺を弟みたいに可愛がった。嬉しいと思う反面、弟のような存在でしか見られてないことを悲しく思った。俺は、本気で光くんのことが好きだったから。


____俺と、友達になってください!

____大ちゃん、ありがと。


だから許せない。光くんに容易く近づこうなんて、俺が許さない。近づかせない。光くんの隣は俺だけ。俺だけなんだ。


「裕翔?」


ふと、光くんの声ではっと我に返る。顔を上げると光くんが心配そうに俺の顔を覗き込む。


「どうしたの?具合悪い?保健室連れてこっか?」
「いや……大丈夫」


光くんは俺の声を聞いて安心したようで、ほっと胸を撫で下ろした。


「光くん」
「なに?」
「俺、光くんのこと守るから。小さい頃光くんに守ってもらったから、今度は俺の番。」


光くんはその言葉を聞いてふふっ、と笑って、僕だって高校生なのにね、って言って俺の手を握った。


「じゃあ、よろしくお願いします」


やっぱり、光くんの傍にいられるのは、俺しかいないみたい。



___________

前回更新でここのお話の前半部分が抜けており、話が繋がらない状態になってしまいました。読者の皆様、本当に申し訳ございませんでした。

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しふぉんぬ(プロフ) - うみさん» ヤンデレ通り越して軽くサイコパスですが。 (2018年4月17日 22時) (レス) id: 731333610b (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - ヤンデレっていいよね !! 裕翔君のキャラすこ (2018年4月17日 21時) (レス) id: 0912b72df7 (このIDを非表示/違反報告)
しふぉんぬ(プロフ) - ムーミルさん» ムーミルさん初めまして!コメントありがとうございます。楽しんでもらえてるようで私も嬉しいです(*^^*) 更新も頑張りますのでこれからもよろしくお願いします( ..)" (2018年4月6日 18時) (レス) id: 731333610b (このIDを非表示/違反報告)
ムーミル - 初めまして。君と溺れて、ドキドキしながら読ませていただいています。  影なから応援していますので焦らず更新頑張ってください! (2018年4月6日 18時) (レス) id: 0645e67767 (このIDを非表示/違反報告)
しふぉんぬ(プロフ) - ラーグさん» 既視感のある設定ですみませぬ ありがとう!頑張りマース (2018年4月2日 7時) (レス) id: 731333610b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しふぉんぬ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年3月31日 11時

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