生徒３３「似た者同士」 ページ34
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さて、私は影山の家の道のりは知らないが彼のペースで今のところ歩いてる。
いや、それはいい。
それよりもずっと無言なのが気になって仕方がない。
もうなんなの？！
私に用があるって言ってるのに今度は話し辛そうにしないでよ！なんか気まずくなるじゃん！
あー誰でもいいからこの微妙な空気を変えてー！！
影「A先生、すみませんでした」
「...なにが？」
唐突な謝罪に頭が追いつかない。
何について謝ってんだろう、待っていたことかな？？
影「試合中に、俺が変なことを言ったから」
試合中...思い出すのは私が怒ったと言うよりも八つ当たりに近い言動。
確かに視線を感じてたから何かしら私対して思ってたのは分かったけど、謝られるなんて思わなかった。
「影山が謝ることじゃないよ。私の方が明らかに言いすぎてたし」
影「いえ、その」
言いたいことがまとまらない、そんな顔をしてる影山に微笑ましくなり彼の言葉を待った。
高校生にしては物事をはっきりと発言をするような印象はあったが、ある意味それは子供の特有の素直さとも言える。
だからこそ表現が稚拙で裏表のないものになる。
影「俺、あまり人の気持ちを理解できないみたいなんです。中学の時もそれで問題になったのもあって、だから、先生も傷付けたと思ったので...」
鞄のストラップを両手で握りしめて、体の毒を吐き出すように前のめりになる。
この子は思考が単純だからバレー以外はあまり深く考えないのだろう。
バレーに関して圧倒的に才能を持ってる彼は、それ故にその以外のものに対してはあまり触れあってこなかったのか。
色々頭の中で考えが巡って、最終的に私の口から出たものは至極簡潔なそれだった。
「影山さ、後悔してる？」
影「えっ...」
「やり直したいって、その過去を否定したい？」
私と影山は違う。
でも似たような境遇なのは間違いないだろう。
私は、彼になんの答えを求めているのか。
影「後悔は、してません。あの頃がなければ今の自分はないので」
「そう...影山は強いね」
思い出すのは色あせた過去の記憶。
あの頃を振り返るなんて死んでも嫌だったのに、私の心はそよ風のように落ち着いてる。
やっぱり時間が経つと過去は薄れゆくものなんだと、改めて気付いた。
「ありがとう、なんか影山のおかげでスッキリした」
影「俺こそ、A先生と話せてよかったです」
彼の笑顔を見て、少し泣きそうになった。
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でんでんでん - お願いですぅぅううう更新してくださいいいいい大好きなんです😭😭😭 (7月7日 0時) (
レス) @page46 id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
アイスみたいな？？ - うわぁぁぁぁ続きが気になりますぅ！！！！更新頑張ってくださいまし！！ (2021年10月30日 1時) (レス) @page46 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
youyuetaoze(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年6月11日 7時) (レス) id: d01cf80ca9 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ああさん» ありがとうございます！可愛いは正義！！これからもよろしくお願いします。 (2020年4月23日 15時) (レス) id: 71b6ca274a (このIDを非表示/違反報告)
ああ(プロフ) - めっちゃ好きな感じです！のやっさんがかわいい…。これからも頑張ってください！ (2020年4月5日 13時) (レス) id: 33ccc4dd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2016年10月25日 10時
