生徒３１「エースと囮」 ページ32
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試合中は本当に、本当に！ハラハラした。
影山は日向と喧嘩始めるし相手チームに次の攻撃教えるし年上相手に挑発もしてた。
だが、確かに彼にはそれが許される技術がある。
影「今のお前は、ただのちょっとジャンプ力があって素早いだけの下手くそだ。大黒柱のエースになんかなれねぇ」
日「うっ...」
これは、かなり正直に言ったな。
日向はこの中で一番バランスが悪い選手だ。バレーに必要なバネや瞬発力はあっても、生まれ持った体格はそれ以外を並以下にさせる。
でも影山、今それを言って何になるの？
田「おい！」
旭「ちょ、ちょい...」
制止の声を振り切って、影山ははっきり主張する。
影「でも！俺がいればお前は最強だ！」
前から少し思っていた。
彼のことは苦手意識を持っていた、それは単純に性格の話だと思ってのこと。
でも違う。私と彼はどこか似てるんだ。
いや、厳密に言えば高校の頃の自分にだが。
同類に対する嫌悪感なのか、過去を思い出させる彼自身が苦手なのか分からない。
だけど決定的に私と違うものがある。
それは、彼が天才で私が凡人だということ。
影「俺がトスを上げた時、お前はブロックに捕まったことあるか？」
日「あっ...」
あぁ、それはもう、日向に自覚しろと言ってる。
エースのような戦い方が出来なくても、影山がいれば日向はスパイカーにする事ができる。
ホイッスルが鳴った。
やはり、走っても三枚ブロックにマークされた日向はそこから飛ぶのかと思えば、本当にかわすように逆方向へと走った。
「これは追いつけないね」
言葉通り、ブロックの反応が遅れて日向はスパイクを決めた。
影「お前はエースじゃないけど、そのスピードとバネと俺のトスがあればどんなブロックとだって勝負できる。エースが打ち抜いた一点も、お前がかわして決めた一点も、同じ一点だ！」
不器用ながら、言葉を繋いでいく影山に心が打たれた。
確かに肩書きなんてなくても、一点取ればそれはどれも平等に同じものだ。
日向は影山の言葉により、不満に思っていた自分の役割、エースの羨望、それを今ので振り切った。
鳥「先生、あの二人...同じ中学出身か？それとも小学校から一緒とか？」
武「いやいや、彼らはこの前会ったばかりですよ」
神妙な顔を浮かべる鳥養さんは、武田先生の答えに顎に手を当てたままぼそりと呟く。
鳥「非情だな」
その言葉の意味を知るのは、先のことであった。
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でんでんでん - お願いですぅぅううう更新してくださいいいいい大好きなんです😭😭😭 (7月7日 0時) (
レス) @page46 id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
アイスみたいな？？ - うわぁぁぁぁ続きが気になりますぅ！！！！更新頑張ってくださいまし！！ (2021年10月30日 1時) (レス) @page46 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
youyuetaoze(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年6月11日 7時) (レス) id: d01cf80ca9 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ああさん» ありがとうございます！可愛いは正義！！これからもよろしくお願いします。 (2020年4月23日 15時) (レス) id: 71b6ca274a (このIDを非表示/違反報告)
ああ(プロフ) - めっちゃ好きな感じです！のやっさんがかわいい…。これからも頑張ってください！ (2020年4月5日 13時) (レス) id: 33ccc4dd69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2016年10月25日 10時
