【ハイキュー】今日から烏野高校の教師になりました。

生徒１７「これは合法なのか？」 ページ18

.


及川と別れてから彼らをバスまで移動する道中、ものすごく背中に視線を感じる。

それを知っていながらも無視を決め込む自分に少しだけ彼らの扱いに慣れたのが、いいのか悪いのか...


無言の自分と後ろで試合について話すバレー部員は一見何もないように見えるが視線が全てを物語っている。

特に影山と澤村が怖い。
やっぱ及川に言ったの聞こえちゃったのかな...



澤「先生...」



いきなり後ろにいた澤村が少し前に出て私の隣に移動して来た。

不安そうな気まずそうにしながらこちらの顔色を伺う澤村に疑念が浮かぶ。



「ん？なに？」


澤「いえ、その、及川に耳打ちした言葉が、少し、気になって...」



やはり聞こえちゃってたか...
でも、だからってなんで澤村がそんな事を気にするのかがわからない。



「どこが気になるの？」


澤「...や、やっぱり、いいです...」



ごめん、そんな顔されると余計こっちが気になる。



「別に大丈夫だよ？気になることがあるなら私にいいな、怒らないから」



優しく言ったつもりだったが、思っていたよりあまり澤村の表情は変わらない。

少しだけ考えるような顔をした後、意を決していよいよ口が開いた。しかも頬を赤らめたまま。



澤「...じゃあ、その、お、男だけが、感じる場所ってなんですか...？」



小さな声で囁かれた。

いや、いやいやいや。えっまさか興味持っちゃった？見た目誠実で純粋そんな主将が私の一言のせいで壊れそうなの？いやでもそんな事言いながらまだ高校三年生だし若いから好奇心がかっちゃったのか？



「...なんで、そんな事が知りたいの？」


澤「！...わ、わかりません」


「ふーん、そっか。じゃあ特別に澤村には教えてあげるよ。ちょっとだけ耳かして」



耳打ちという距離でもなく、かと言って遠くない程の距離で今度は周りに聞こえないように本当に小さく話した。



「男にはね、前立腺というのがあってそれを何度も触ると今まで感じたことのないような刺激を与えてくれるの」


澤「前立腺、ですか？」


「そう、まぁ場所が知りたいなら自分で調べてね...興味があればの話だけど」


澤「！...そんなもの、ないです！失礼します！！」



ドスドスと見えてきたバスまで早足で歩いて行ってしまい置いていかれた自分。他の部員もさっきまで後ろにいたにもかかわらずいつの間にかバスの近くにいた。

まぁとりあえず今思うことは、



「これはまた随分可愛い子がいたもんだ...」


.

生徒１８「ご来光様を拝む」→←生徒１６「私たちの言葉」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す