56話 ページ14
涙斗に異変が起き始めたのは、Aが中学2年、涙斗が高校2年の時だ。
その日は日曜日で、俺は家でゲームをしていた。
そんな時、服を乱したAが、大泣きしながら家に来た。
俺の親も慌てふためいて、とりあえずAが落ち着くのを待った。
落ち着いたAから聞いた事情によると、
「家に兄さんの友達3人が来て、暗い部屋に押し込まれて犯 されそうになった」
と言う。
Aは記憶力が凄く良いため、その時の状況を鮮明に覚えて話してくれた。
目に光の宿っていない涙斗。
3人の男。
暗い部屋。
不敵に笑っていた母親。
どうやら、涙斗は母親に命令されて友達を利用したらしい。
涙斗がそんなことする奴じゃないって事は、俺もAもよく理解してるからこそ怖くなった。
涙斗はきっと、母親に逆らうのが怖くなったのだ。
それから、Aは涙斗を怖がるようになった。
どうしてそんな命令を涙斗にしたのは未だに分からないが、Aは家に帰りたくないと言った。
こちらとしても家に帰した方が危ないため、俺の両親もAを家に住まわすことに決めた。
俺の親が勇気を振り絞って中原家にその連絡をしたところ、あっさりOKが出たのは本当に謎で、むしろ怖い。
Aの荷物は使用人が家に運び込み、高校進学用のお金まで用意されていた。
そのお金でAは高校に進学した。
進路は、俺の両親が大学への入学金を払うと何度も言ったが、Aは遠慮して就職することを心に決めていた。
「…とまぁ、こんな感じだ」
「「「……」」」
「まぁ、各々思う事はあると思うけど、今日はもう遅いから寝てくれ」
「…そうだな。おやすみ」
「…おやすみー」
各々が難しい表情をしていたが、俺の言葉を素直に聞いてくれた。
はぁ、とひとつため息を吐き、俺も自分の部屋に戻った。
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ちー(プロフ) - まなさん» ありがとうございます！よんもじ三銃士いいですよね！受験シーズンなので更新遅いですが頑張ります！ (2018年1月26日 22時) (
レス) id: 808e1a3960 (このIDを非表示/違反報告)
まな - 今更ですが続編おめでとうございます！よんもじ三銃士が出てくるなんて…！嬉しいです！これからも更新頑張ってください！ (2018年1月25日 23時) (レス) id: 28d290e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちー | 作者ホームページ：
作成日時：2018年1月10日 23時
