第百ト八話 ページ10
…何で、何で、何でッ！！
貴方「…ッ坂本君！！坂本く…」
崩れ落ちた彼の方へ近寄る。
そして力の無くなった身体へ触れようとした。
その時、突如目の前に暗い影がかかった。
本当は見たくない。けれど答えは分かっている。
…何故、ここにいるのだ。
今朝出かけた筈なのに。
見送った筈なのに。
…何故、兄がここにいる。
歯同士がぶつかり合ってカチカチと音を立てている。
震えている。身体全体が恐怖に戦慄している。
そしてゆっくりと見上げた先はこちらを見下ろす、優しげに微笑んだ兄の顔。
一夜「…ただいま。A。やっぱりこの数日間様子がおかしいと思ったんだ。
俺がAの変化に気付かないとでも思った？
…楽しかった？こんな奴と会って」
そう言いながら坂本君の髪を掴んで顔を無理矢理上げさせる。
坂本「…ッ」
…気付かれていた。
気付かれていないと思っていたのは大きな間違いだった。
そして坂本君が死亡していないことに少し安心する。
でも、このままでは。
貴方「…お兄ちゃん、坂本君に何もしないでッ…」
一夜「中に入って」
兄は私の顔を見て フ、と少し息を漏らすと低い声で言った。
貴方「…なん、で」
一夜「…何で？…あぁ、大丈夫だよ。怖かったね、A。いきなり家にこんな奴が来て。
早く入って部屋に戻って。」
…意味が分からない。
何故私が坂本君を怖がる必要があるのだ。
私が動かないでいると兄が近寄って来て、肩に手を置き、耳元で囁いた。
一夜「…Aが言うこと聞いてくれないと、俺……殺すよ？」
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ちょっこれーと - 最後の同級生の子と夢主ちゃんの告白シーン､可愛すぎやろ……( ^ω^ ) (2022年1月31日 0時) (
レス) id: 796db9a12e (このIDを非表示/違反報告)
あ - うわーオチも最高 (2021年2月8日 3時) (レス) id: 3de58ab355 (このIDを非表示/違反報告)
秋穂 - 怖かったけど感動しました...最後の付け足しがまた良い感じに怖い... (2019年3月26日 17時) (レス) id: 03b7d5bfd5 (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - 最高です！！面白かったです！！小説の書き方と物語などがうますぎて憧れます♪ (2019年2月22日 11時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - 辛すぎる…!でもそこが面白かったです。改めて人の愛というのがどんなモノか学べました。ありがとうございます。 (2018年11月20日 6時) (レス) id: 9baab70cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆粒 | 作成日時：2014年5月22日 19時
