ベン ページ20
キーラが一人で歩いていると急に部屋に引きずりこまれた。そこは普段使わない物を入れておくようなガラクタ置き場だった。
キーラ 「きゃっ」
すぐさま壁に押し付けられると目の前にレンがいた。両手を上に押さえられ身動きがとれなかった。
キーラ 「もう、痛いじゃない！離してよ！」
レン 「俺の質問に答えたら離してやる」
キーラ 「なによ？」
レン 「お前、ハックスと寝たのか？」
キーラ 「はぁ？そんなことしてない！」
しかしレンはキーラが顔を赤くし動揺したのを見逃さなかった。
レン 「じゃあ、近いうちにする予定か？」
キーラ 「ちょっと！何いってるの？離してよ！」
キーラは逃げようと暴れてみるもレンの力には到底かなわなかった
レン 「あいつが好きなのか？」
そう言うレンの声は今までとはあきらかに違うものだった。
キーラ 「ベンには関係ないでしょ？」
レン 「……関係あるだろ、お前は俺を連れ戻しに来たんだろ？」
キーラ 「だからなに？」
レン 「俺が帰ると言ったら、あいつはどうするんだ？」
キーラ 「………一緒に行く」
レン 「はっ！あいつが将軍の座をすてていくと思うか？」
キーラ 「それは！……わからない…」
レン 「あいつはそんなことしない、それに俺だってあいつが一緒なら絶対戻ったりしないからな」
キーラ 「一緒じゃなかったら戻るの？」
レン 「…いや戻るわけがない」
キーラ 「もう！なんなのよ！」
レン 「とにかく、俺は許さない」
キーラ 「なによ！ベンにそんなこと決められる筋合いはないわ！」
レンは捕まえていた手にさらに力を入れグイッと顔を近づけた、そして耳元でささやくようにキーラに告げた
レン 「お前は俺だけ見てればいいんだ」
レンの低い声はキーラの体を突き抜けていくような感じだった、頭では何も考えられずキーラは一瞬放心状態になった
レン 「ふんっ まだ男を知らないんだな、俺が教えてやる」
キーラはハッとして力任せに暴れた、
キーラ 「やだ！離して！」
唯一動く足でそこらじゅうを蹴った、レンにあたってもびくともしなかった、諦めずに暴れているとバケツのような物にあたりその音が響いた。
ファズマ 「誰かいるのか？……何をやっている？」
キーラ 「キャプテンファズマ！助けて下さい！」
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作者名：chibamituki | 作成日時：2019年12月15日 11時
