検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:36,785 hit

. ページ10

ガチャガチャ……ガチャ

相変わらず玄関も今はいないであろう部屋も全部電気がついている

……というより気配を感じない
いつも誰かしらはいるこの家がシーンとしている

「(出掛けたのかな…?)」

リビング、てつやの部屋、撮影部屋と覗いてみるが誰もいない

「なんだ…」

固い決心をしてきたつもりだったが拍子抜けしてしまった
リビングにある大きな赤いソファに腰掛ける

きっと、またどこかで女の子とでも遊んでいるんだろう
お酒も飲んだし、歩いてきて少し疲れた。このままだと眠ってしまう
いけないと思いつつも、簡単に睡魔に溺れた


……
………
…………

『…っ……A…!おーい、A〜!』

誰かに呼ばれている…どこだここ…さっきまで純さんのお店で飲んで…え?

「…純さん!?ごめんなさいっお会計…っ」

起き上がったら目の前には片思いの相手、てつやが立っている

「ごめっ…寝ちゃってた…あ、お邪魔します…って、なんでそんな怒った顔してるの?」

すごい顔をしてこっちを見てくる

『…誰?”じゅん”って』

いつもより低い声、怖い顔で、でも私からは目をそらさないで言った

「え、ああ、あのね、てつや話したいことがあって…」

『…答えてくれないん?その男と飲んどったの?二人で?そんな酔っぱらうまで?顔真っ赤にしちゃって、こんな足出した格好で?』

まるで私を煽るように次々と言葉が出てきて、指で足をなぞられる。
目を合わせたまま最後に
”好きなの…?そいつのこと…”
と消えそうな声で口にした

『……A目つぶって』

「えっ…な、なん」

『うるさいよ、ほらはやく』

ソファに座ったままだった私はてつやに強引に押されてまた倒れこんだ
てつやの左手で目元がふさがれる、当たり前にえつやが目の前にいるのが分かるけど、少しだけ怖い

指で唇をなぞられて、少し開かされた
そこからは一瞬で、あまりなにが起こったかなんでわからなかった

何かを口に入れられて、そのままいつもてつやが飲んでいるミルクティーも流れ込んできた
……勘違いでなく確実に彼の口から、だ。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
198人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぴー - めちゃくちゃ面白いです!てつや推しなので続き楽しみにしています! (2019年7月16日 22時) (レス) id: 59f63f878e (このIDを非表示/違反報告)
どきんちゃん(プロフ) - とても面白かったです!更新を楽しみにしてます(^O^) (2019年7月3日 22時) (レス) id: ba9a14801d (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - てつやさんのお話、とても面白かったです!もっと読みたくなりました!またオレンジ作品をよろしくお願いします! (2019年3月30日 1時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
chi21(プロフ) - かなと様 再度大変失礼しました。変更いたしました。 (2019年3月21日 22時) (レス) id: 54f7071578 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - まだ外れておりません。コメント欄の上、設定キーワードの一番右にオリジナル作品とあります。再度編集画面をよく読まれて下さい (2019年3月21日 21時) (レス) id: c596c0896b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:どら | 作成日時:2019年3月21日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。