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前に通っていたバーに顔を出してみることにした
バーなのに食事もおいしいし、マスターも面白くてよく来ていたのだ
一年ぶりくらいかな〜と思いながら扉を開く

ギィィ…

この重い木の扉、変わっていない

『こんばん…わって久しぶりだよね、元気?』

「お久しぶりです〜〜!覚えててくれたんですね…!」

『当たり前でしょう、覚えてるよ。どうぞ、入って』

マスターは相変わらずの素敵な方だった
黒いシャツを着て、シックな色のチェックのパンツにハットを被っている。
前まで来ていた時に座っていたカウンターの定位置に座る

「久しぶりだな〜…マスター、覚えててくれて嬉しいです」

『素敵なお客様の事を覚えてるのは当然だよ、いつも飲んでたの作ろうか?』

「お願いします!」

口がお上手なマスターに好きなカクテルを作ってもらう
普通の平日だからか、ほかにお客さんはいない
店内のBGMとシェイカーを振る音だけが聞こえる

「(気分転換は大事だなあ…もう、少しだけ本当に少しだけど心が楽だ)」

いつもと違う空間に来ただけなのに、不思議な気持ちだ
今日は飲めるだけ飲んで、忘れてしまおう。全部。

『お待たせしました、ホワイトレディです』

いつも飲んでいたカクテル、少しアルコールが強いけど今日はちょうどいいかもなあ

「ありがとうございます、マスター、今日はあれある日ですか?」

『ん?ああ、あるよ、ご飯まだだったの?用意しようか?』

「やった!お願いします〜」

『はいよ^^』

あれ、というのはマスターが作るカレーのことだ
もともと趣味で作っていたのを出すようになったらしく、本格的でとってもおいしい
カレーを待ちながらカクテルを飲む。

「おいしい…やっぱりおいしいなあ〜マスターの作るカクテルが一番おいしいよ…」

『ありがとう、そのマスターっていうのなんか恥ずかしいから前みたいに呼んでよ笑』

「いつも呼ばれてるじゃないですか笑 お客さんに笑」

『Aにはあんまり呼ばれたことないよ笑』

実はマスターは昔の職場の先輩なのだ
脱サラして、バーを開店してもう5年くらいになるだろうか
もともとよくして頂いていたのもあって、ちょくちょくお邪魔していた
今もなお悩んでいるが、恋愛の相談をしていたことだってある

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ぴー - めちゃくちゃ面白いです!てつや推しなので続き楽しみにしています! (2019年7月16日 22時) (レス) id: 59f63f878e (このIDを非表示/違反報告)
どきんちゃん(プロフ) - とても面白かったです!更新を楽しみにしてます(^O^) (2019年7月3日 22時) (レス) id: ba9a14801d (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - てつやさんのお話、とても面白かったです!もっと読みたくなりました!またオレンジ作品をよろしくお願いします! (2019年3月30日 1時) (レス) id: 318cc8d8b4 (このIDを非表示/違反報告)
chi21(プロフ) - かなと様 再度大変失礼しました。変更いたしました。 (2019年3月21日 22時) (レス) id: 54f7071578 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - まだ外れておりません。コメント欄の上、設定キーワードの一番右にオリジナル作品とあります。再度編集画面をよく読まれて下さい (2019年3月21日 21時) (レス) id: c596c0896b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どら | 作成日時:2019年3月21日 20時

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