【wrwrd!】机の下は異世界に【zm】 (ページ5)

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管理室にてページ5

(視点なし)

管理室にて

「エーミール、どうだ。怪しいか？」

「特に怪しい様子はないですねえ。ただこの状況に混乱している、私にはそう見えます。」

そうか…とまた何か考え出すグルッペン
彼女が地下で眠っている間1度幹部を集め、緊急会議が開かれた

地下室にある監視カメラで彼女は独り言を言っていた。
聞き慣れない言語、それを聞き取れたのはエーミールとオスマンだけだった。

直接話す人と、カメラ越しで見守る人で別れ、彼女の様子を見守る。

一通り話し終えた様子だったので、エーミールはグルッペンに先程の二人の会話を説明した。

「なるほど。つまり彼女はいきなり知らないところに飛ばされた、と」
「ええ、そうらしいです。どうします？この子」

彼女の存在はとても受け入れ難く、なんとも信じきれぬ話だった

だが面白いものが好きなグルッペンには関係ないようで、
「彼女をここで働かせるのはどうだろうか！」
その発言にはさすがに驚いたであろうエーミール。
零れ落ちそうなほど目を見開き、口をぱくぱくとさせた

「何を考えてるんです…！？彼女は異世界からきた人間でこの国のことはなにも知らないのですよ！！？」
「なにも知らないからこそ面白いんだろう。
言葉がわからぬのなら学べばいい。そうだろう？」
いつものように自信たっぷりなその顔はエーミールが何を言っても意見を変えることはないだろう。

「はあ。わかりましたよ、総統様。
今すぐ教育係と世話係を手配します。」
「その必要はないゾ。異世界からはるばるやってきた存在。我々幹部のみで手厚くもてなそう。」

”このことはバレてはいけない”
グルッペンが発した言葉の裏に隠されたその意味ははたして。

「わかりました。それぞれ適任の者を就かせましょう」

面倒なことになったと思いながらも異世界からやってきた彼女の存在が不思議でたまらないエーミールは早く彼女の話が聞きたいとそわそわしている様子だった。

「ロボロさん、オスマンさんにインカムで連絡お願いしたいのですが…」
「はーい。了解ですぅ」

やけに緩い返事を耳に入れた後、そそくさと管理室を出るグルッペンに続いて部屋を出て行った。
「この子も災難やなぁ。こんな面倒なことになって…同情してまうわぁ。」
モニターに移るオスマンとAを見ながら軽くため息をついてしまうロボロであった。