31.比較 ページ31
顔は青ざめ、頬には誰が見ても分かるほどの涙の跡があった。衣服の隙間から見えた腕には傷が多数見える。自分でやったのか、監視員にやられたのか。まぁどっちでもいいけど。
落ち着いた品のある青のドレスを身に纏っているが、なんだか着させられているように見えた。……やっぱりどんなに高級なドレスで着飾られた女よりも、ボロボロで血塗れのシスター服を着た彼女の方が断然綺麗だと再確認する。
…て、またボクは彼女のことを考えてるのか。
……
ほんと、ボクは彼女と出会って可笑しくなってしまった。
「うっ…う…」
去り際に女が此方を恨みを込めた目で見ていたけれど、ボクは彼女を思いだし笑っていた。さぞ不気味に見えただろう。余計に怖がらせただろう。まぁボクには関係ないけれど。
「っ！…お、おいヒソカ」
「………」
どこか焦ったような、決起勝る声でボクを呼ぶのに対し、今度はなんだ、と下を向いていた顔を上にあげる。
…直ぐに意味が分かった。
「ヒソカ、ちゃんと仕事してるようでなによりだよ」
「………」
あの男が話しかけてきてもボクの瞳はその後ろを捕らえて反らさなかった。
…反らせなかった。
『………』
「！」
気づいた彼女がにっこりとした笑みを向けてくる。心臓が高鳴った。息を飲む、とはこういうことを言うんだろう。
月に真珠…綺麗で神秘的な彼女が着飾られて綺麗でない訳がなかった。
『………』
彼女が近づいてくる。何か言おうと口が開いては肝心な声がでない。細い息が漏れるだけだった。
「引き続きしっかり頼むぞ」
「………っ」
ダメだ…！彼女が横を通り過ぎてしまう。曖昧にしたくないのに、ちゃんと伝えたいのに…！
「………ねぇ」
『ヒソカ』
ビク と体が跳ねた。彼女から話しかけてくるなんて予想してなかった。…でもこれは好都合だ。
『……あー……いや、…………』
彼女は何か思考しているようだった。自分から話しかけた割には何を話そうか考えているみたいだった。
ああ、そうだ。今のうちに…！
『ヒソカ』
「！…なに」
『私の意志はどちらにせよ変わらないんだけど…一応、もう会えないかもしれないからさ』
「！！っ、そのことなんだけど」
『だからさ』
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キヨラ - これからもがんばってください。 (2018年10月23日 18時) (
レス) id: 6e365f857a (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - 花菜さん» そう言って頂けると嬉しいです！続編まで行きました！引き続きお楽しみ下さい。 (2018年3月27日 18時) (レス) id: 14e35c6c6f (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - sataroさん» 励みのお言葉ありがとうございます！続編まで行ったのでお楽しみ頂ければ幸いです。 (2018年3月27日 18時) (レス) id: 14e35c6c6f (このIDを非表示/違反報告)
花菜(プロフ) - すごく面白くてとても続きが気になります！！更新がんばってください！(*´∀｀*) (2018年3月21日 14時) (レス) id: b7876a4134 (このIDを非表示/違反報告)
sataro - 凄く読みやすく面白いので続きがまだかまだかと気になります笑更新応援しています！ (2018年3月15日 16時) (レス) id: 4a264aed23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Justice RPG
| 作成日時：2018年1月7日 2時
