参 ページ3
『とうきょうと？』
「ええ、そうよ。…本当に聞いたことないの？」
『ええ…京なら分かりますが。とうきょうと、ですか…なにやら美味しそうな響きですね』
「………」
目の前の女性は私の言葉に目を見開き、それから難しい顔をする。
はて、どうしてこんなことになっているのか。
長年追い続けていた鬼をやっと見つけたと思い、追っていればいつのまにやら知らない場所に来ていた。この世は広い。私の知らぬ場所など星の数ほどあるだろう。そして、こうやって気づいたら見知らぬ場所にいたことは初めてじゃない。
だが、何かが可笑しい。
みたことのない建物、服装。言語は同じだが、まるで外つ国へ来てしまったかのようだ。
私が今座っているものも、私の知る椅子とは程遠い。…これ、鉄か？椅子に鉄を使うなんて贅沢な。
それから、部屋、というよりも箱、という感じだ。
「………どうやら信じざるおえないというところかしら…」
『？』
「えっと…AAさん？」
『はい』
「貴女の戸籍…やっぱりないのよ。それに、今この時代は平成。21世紀。貴女の言う大正は20世紀。つまり、100年程前ってことになるわ」
『……………はい？』
言ってることが全く理解できない。生憎と私は寺子屋には通っていないのだ。難しいことを言われても困る。私が出来るのは読み書きと簡単な計算くらい。
「…まとめると、貴女の言ってる事が本当だとして…貴女は過去から来たってことになるのよ」
『……はぁ、過去ですか』
「過去ですかって、あのねえ」
これって大問題なのよ、と続ける女性。私にはやはり何のことだか分からなかった。こんなことなら通っておくべきだったかもしれない。
「佐藤刑事…Aさんのことどうするの？」
この空間に入ってきたのは少年。…少年の着物も見たことがない。少し、我々の隊服に似ている。形状、とか素材、とか。
「私にもなんとも言えないわよ…上の指示待ちかしら」
「でもさ、お姉さんって誰かを傷つけた訳じゃないんでしょ？」
「まぁ、そうなのよね。だから本来なら只の銃刀法違反で取り締まればいいんだけど」
『じゅうと…？』
「こんな様子だから」
呆れたような顔の女性。はぁ、私だって呆れている。
どうして私はこんなところに拘束されなければいけない。一刻も早く任務に戻らなければいけないのに。
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ゆら - とても続きが気になる物語だったので、時間があるときに更新よろしくお願いします。頑張ってください！ (2020年6月21日 12時) (
レス) id: a43add877a (このIDを非表示/違反報告)
ユナナ(プロフ) - こんにちは！"浮世離れの今日"を見させていただきました！好きな漫画がコラボで出てきている…もう喜びを超えた嬉しさです笑 後の展開がとても気になります！技の名前も高クオリティで普通に鬼滅の刃にで出来そうです笑 また続きをお待ちしています笑 (2020年1月8日 11時) (レス) id: 0bea8b4a9d (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。更新しました。楽しみにしてくださっていた方遅くなりすみません…。沢山のコメントありがとうございます。全部読んでます。引き続きお楽しみ頂けたら幸いです。 (2019年10月31日 9時) (レス) id: 0e0a111648 (このIDを非表示/違反報告)
綺咲裕翔 - めちゃくちゃ面白いです！！続きが気になるー！楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年10月27日 10時) (レス) id: 93b6603b06 (このIDを非表示/違反報告)
南無阿弥陀仏(プロフ) - 続き待ってます (2019年10月24日 14時) (レス) id: 1cf60bec73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Justice RPG
| 作成日時：2018年9月15日 21時
