94.運命 ページ44
＿運命とは、人間の意志にかかわらず、身にめぐって来る吉凶禍福。
つまり、人がどう足掻こうとあらかじめ決まった運命は変わることがない。
人知の及ばない領域。理解出来ないモノ。
だから、運命とは残酷なのだ。
本の一説がこんなときだと言うのに浮かんできた。
これが運命だというのなら、本当に残酷だ。
「…………A……？」
Aが消えた。
Aが男にナイフを振り上げ、下ろしたまでは確かに居た。けれど一瞬で消えた。
それに男もいない。一緒に消えた。
突然のことで思考が止まる。頭が真っ白になりそうになる。
「A！！」
けれど、パクノダの声で現実に戻った。
「っ今すぐ周囲を探せ！！」
全員が頷き、散っていく。
ここら一帯はみんなが探してくれる、ならオレはAが何処へ行ったか考える。
「ね、ねぇ！」
「……」
「！あ、あの…」
「なに」
急に呼ばれ思考を中断されたのに苛ついてつい睨んでしまった。
「オレらもその…Aって人をさがしてもいいかな…？」
金髪の子供だった。歳はオレよりも下。
Aと呼んだことにまた睨んでしまいそうになったが、冷静な頭がそれを制す。
金髪の子供の後ろにいる子供らは分からないが、こいつはオレたちと同じ"使える子供"に居た。
「ああ、かまわない」
「！ありがとう！」
そう言いにこやかな笑みを浮かべた金髪の子供は捜しに駆けていく。その後ろに数人の子供も続いた。
「……A……っ」
大丈夫だ、落ち着け。
まず…彼女が消えた理由はあの男の能力だろう。でないといきなり消える意味が分からない。
でもだとするならまだ、近くにいるはず。
男は助けを乞いていた。もし、遠くに能力で移動することが出来るならとっくにしているはずだ。
男はそうとう怯えていたから、移動しなかった、よりは移動出来なかった、の方が正しいだろう。
怖いのは能力の移動を繰り返して遠くに行く可能性だが、Aがそれを許すとも思えない。それに、既にAが首を狙って振り下ろしたナイフをよけれているとも思えない。
それ以外のパターンも…大丈夫だ。
オレの考えの中ならAは遠くには行っていない。
…大丈夫だ。
＿＿
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るみ - ハンターハンターにハマって、一作目にこれを見て良かったです(*^^*) (2019年1月26日 0時) (
レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - クラピカさん» コメントありがとうございます！第二章出来ました！！引き続きお楽しみください！ (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - みるのさん» コメントありがとうございます！続編出来ました！！これからも楽しんで頂ければ幸いです！ (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
Justice RPG(プロフ) - 雪女さん» コメントありがとうございます！応援とても嬉しいです！続編を作成したのでお楽しみください！ (2018年1月7日 3時) (レス) id: cd2849aff7 (このIDを非表示/違反報告)
クラピカ - 第2章楽しみすぎるー！ (2018年1月3日 6時) (レス) id: 423cdf7227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Justice RPG
| 作成日時：2017年11月8日 20時
