大丈夫、俺がいる。［第2章］ (ページ16)

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重岡side

"今日僕は、大切な人を泣かせてしまった。

僕の声が出ないせいで、クラスの人にからかわれて

彼は僕を守ってくれようとしたけど、苦しくて、倒れてしまった。

正直、あんまり覚えてへんけどひとつだけ、

保健室に運ばれてから

先生が、僕を傷つけんな、って怒ってた。

違うよ、彼は僕を助けようとしてくれたんだよ、

そう言えたら、彼を泣かせることもなかったのに。

僕には、声がないから

声があったら

ごめんね、ごめんなさい"

もしも僕が、この子みたいに大切な人を泣かせてたら

藤井くんのこと..................

"会いたい"

藤井くんに会いたい、

今すぐ、会いたい

話すこともできないのに

声を出すこともできないのに

青「..................大、毅.........、？」

藤井くんの声が聞きたくて

青「電話................なんで、大毅、声は、」

出ないよ、

ねぇ藤井くん、会いたい、

青「なんかあったん..................、大毅、」

ちゃうの、会いたいだけ、

そう伝えたいのに、

青「待ってて、」

電話は切られて

分からない、分からないけど、涙が止まらんくなって

好き、って

伝えてしまったら、藤井くんは、僕から離れてしまうのかな。