参 ページ21
次期継承者を【お断り】されてから、1週間が過ぎた。
雨宮Aはあれから1度もここへ来てはいない。
……まぁ、時々不安そうな顔で裏山のこの場所を見上げていることはあるが。
初対面で巫女の仕事を【お断り】した人間をこちらから迎えに行くほど、神様が下手に出るようなことはあってはならない。
シ「ははっ！雑魚乙」
それに巫女が居ようが居なかろうが、俺の仕事は変わらない。
この町のあちこちで現れる影を1匹残さずに倒すことは困難だが、影が相手ならわりとどうにでもなる。
「お？こんな場所に神社なんかあったんや」
＿＿影が相手なら。
今日は確か、駅の近くの公園で花火大会があったんやっけ。
普段あまり人が来ることのないこの場所に、数人の男子が立ち入ってきた。
柄の悪そうな金髪の男子が、鳥居を蹴る。
シ「ッ！」
「なんやこれ？ボッロいなぁ〜簡単に壊せそうやん！！」
「う〜わっ！お前、罰当たりなことするなぁ〜！！」
「俺神様なんて信じとらんし！！」
ゲラゲラとわらいな
俺の力は影を倒すためにある。
そのせいか、俺の力はなんの霊力もない人間には通じない。
シ「……やめろや」
「つーか喉乾いたなぁ」
「その賽銭箱の中に小銭でも入ってんじゃね？」
「マジ？じゃあ、じゃんけんで負けたやつ全員分の飲み物買ってこいよ！」
声も届かない。
荒らされていく敷地を見つめながら、強く唇を噛み締める。
シ「……ッ」
……これだから、人間は。
『＿＿＿やめて』
シ「ッ！」
「……はぁ？」
凛とした声が響く。
鳥居の下に見覚えのある姿を捉え、静かに目を見開いた。
シ「……雨宮、A」
『それ以上この場所を荒らす気なら、私……許さないよ』
Aは、賽銭箱に手を伸ばそうとしていた男子を睨み付ける。
その次の瞬間。
あの独特の甘い臭いが、鼻を掠めた。
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シリウス(プロフ) - フェノさん» コメントありがとうございます！そう言っていただける作品を書ききることができ、嬉しいです！ここまで本当にありがとうございました！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
フェノ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！とても面白くて、毎回の更新が待ち遠しくなるほど大好きでした！！番外編も、無理しない程度にがんばってください！！これからも応援してます！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: dddb82ec89 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 鈴蓮さん» コメントありがとうございます！ここまで本当にありがとうございました……！！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます……！ (2019年10月9日 7時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 千12さん» プロ結果！！((殴 すみません調子乗りました← コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
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