待つモノ ページ12
鬱「Aちゃ〜ん！」
『大先生、暑い。離れて！』
休み時間。ロボロに借りたノートを写していると、突然後ろから大先生に抱きつかれる。
無理矢理突き放すと、大先生はニコニコと笑いながら私の机に寄りかかった。
鬱「それ英語？なら放課後、僕が個別授業したるで！」
『結構です』
あの件以来、私は大先生に付きまとわれるようになった。
今まで一度も話したことがなかったのに、それはもう別人のようにべったりと。
『大先生、隣のクラスに浅井さんっていう可愛い彼女いるじゃないの？こんなことしていいの？』
鬱「浅井？……あぁ、3人前のあの子か。もうとっくに別れとるで」
『3人前！？』
ロボロくんから大先生は要注意人物って聞いてたけど、これほどまでとは……
鬱「変わった不思議ちゃんやと思ってたけど、話してみたら案外可愛いとこあるし。僕Aちゃんみたいな子好み〜」
『その言葉、私含めて何人目？ほら、もう授業始まるよ』
時計を指差して言うと、大先生はしぶしぶ自分の席へと戻っていく。
『ロボロくん、ありがと！』
授業が始まる数分前。
隣の席のロボロにノートを返すと、彼は笑顔でそれを受けとる。
ロ「ええって。……それよりさ、A。いつから大先生と仲良くなったん？」
『え？』
ロ「2人が休んだ翌日から、大先生Aにべっとりになったやん。何かあったん？」
『あ……。えーっと……』
どうしよう。
あの日のことを言う訳にはいかないし……
『……実は大先生、あゆみに惚れたんだって。だから幼馴染みの私から、必死に情報を聞き出そうとしてるの』
咄嗟についた嘘。
実際大先生は女たらしだし、あり得ない話ではない……と思う。
ロ「はぁ？なんやそれ、気持ち悪……」
ロボロはその理由で納得したようで、しばらく引いたような冷たい視線を大先生へ向ける。
ロ「……あのさ、俺も呼び捨てにしてくれへん？」
『え？』
ロボロは頬をうっすら赤く染め、恥ずかしそうに言った。
ロ「大先生だけずるいやん！」
『だって大先生くんっておかしいし……。でもロボロくんがそうして欲しいなら、普通に外すけど」
ロ「じゃあ外してや！」
『ロボロく……えっと、ロボロ！』
試しに呼び捨てで名前を読んでみると、彼ははぱああぁという効果音が付き添うなほどの笑顔を浮かべた。
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シリウス(プロフ) - フェノさん» コメントありがとうございます！そう言っていただける作品を書ききることができ、嬉しいです！ここまで本当にありがとうございました！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
フェノ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！とても面白くて、毎回の更新が待ち遠しくなるほど大好きでした！！番外編も、無理しない程度にがんばってください！！これからも応援してます！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: dddb82ec89 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 鈴蓮さん» コメントありがとうございます！ここまで本当にありがとうございました……！！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます……！ (2019年10月9日 7時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 千12さん» プロ結果！！((殴 すみません調子乗りました← コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
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