瞬間、恋をした。② (ページ26)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:4,920 hit

75 ページ26

.

『…健二郎さん。あの、えっとお気持ちはすごく嬉しかったです』

健「ちゃんと聞いとるからゆっくり言葉にしい」

言いにくいし、考えながらだと言葉つまってるけど健二郎はそんな私に声をかけてくれる。

…きっと、健二郎さん話の内容わかっているんだ。

『健二郎さんすごく優しくて大人で素敵なこととかたくさん知ることができて。
でも、私にはやっぱり心の中に別の人がいて』

健「うん」

『健二郎さんは本当に素敵で、私にはもったいなくて、もっと私より素敵な相手がいると思います』

健「…それでええんか？健ちゃん逃したら、もう俺より素敵な相手おられんかもで？」

『はい。健二郎さんより素敵じゃなくても、私にとっては彼しかいないです…』

佐野くんしかいない。自信を持って言える。

もう気づいたらどうしようもなく好きで。

年下で少し意地悪というか生意気な感じとか、たまにタメ口だったりする。

…でもそういうの全部含めて佐野くんがいいの。

.