さよならはいつも突然 ページ18
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「松陽先生っ」
桂
なつ…
彼らにとって大切な恩師である松陽がいなくなった。ましてやなつにとっては大切な恩師の前に自分を育ててくれた命の恩人であり父親同然だった。
高杉
許せねえ…っ
銀時
…なつ
「な、に…」
銀時
兄ちゃんたちが絶対にあいつを取り返してみせる。だからそんなに泣くんじゃねえ
「う、ん、っ」
高杉
今日はもう寝ろ。俺たちがそばに居てやるから早く目つぶれ
「わかった… おやすみ、銀兄ちゃん、桂、晋助兄」
銀時
…ん、おやすみ
そうだ、私にはこんなに心強い兄たちがいるんだ。きっと先生はまたここに戻ってくる。
そうに違いない。
なつは優しい顔をした兄3人に見守られながら夢の中へ意識を手放した
次に目を覚ますと、大好きな兄たちの姿もなかった。
寝癖が着いたまま、家中を探した。でも、彼らはいなかった。
夜まで待ってみたが帰ってくる様子はなかった
ー また捨てられた
そう彼女は思った
、
それから2日後彼女は最低限の荷物と真剣を腰に差し、家を後にした
そんな彼女の手首にはあのブレスレットがキラキラと輝いていた
何日も歩いた。宛もなく、道も分からないまま森の中を歩き続けた
家を出てから2週間ほどでやっと小道に出た。大人の足ならここまで1週間とかからなかったであろう。しかし、9歳の少女には険しく危険な道のりだった。
小道に出たは良いものの、体力は限界を超えていた
ー 兄たちは元気にしているだろうか
ふとそんなことが頭を巡った。自分を捨てた彼らのことを考えるなんてどうかしている。
もうだめだ…
目の前がボヤけ、意識が遠のいた
??
おい!……大丈夫か!!
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作者名:Kate | 作成日時:2020年8月14日 14時