ヤケド ページ7
．
パニックに陥った私は、そこからの記憶が曖昧で
多分、お潤に電話して、お潤が救急車を呼んでくれて
私はずっとマサキの傍で泣きそうになりながら、名前を呼んだ。
「マサキ！マサキ！！起きて、ねえ！」
「Aさん！後は任せればいいから！」
救急車の中で、マサキは隊員の人達から検査を受けて
私達は外で待っていた。
自分の勝手な思い込みで、人をこんな目に遭わせて
ここまで追い詰めてしまった。
息をするのも辛くなる、考えれば考える程胸が痛い。
『相葉さんの状態についてですが、極度のストレスによる睡眠不足、過労から倒れてしまったものだと思われます。』
「マサキは、どうすれば...」
『１、２日ほど入院すれば良くなると思います。今から病院の方に運びますので、ご同行お願いします。』
そう言って、救急車に乗るように促されたけど
マサキに顔向けすることが出来なくて、
お潤の車に乗って、救急車の後を追った。
車内の空気は静寂に包まれていて、怖いくらいに落ち着いていた。
「あの時見つけてて良かったよ。もうちょっと遅かったら...」
お潤の言葉の先は、想像したくない。
全て、私の身勝手な行動が生み出した結果だ。
もう二度と、こんな事には ＿＿
「Aさん、１人で大丈夫？」
「大丈夫。ごめんね、お潤。」
「いいって！マサキくんのこと、また連絡してね？」
「うん、本当にありがとう。」
病院まで送ってもらうと、今度は看護師さんに連れられ
マサキが運ばれた病室に入った。
もう既に、ベッドに寝かされていて
手首には点滴、柔らかくて気持ち良さそうな寝顔。
よっぽど、疲れてたんだね。
『すみません、ご家族の方ですか？』
「あ、いえ、違います。」
『そうですか。では、ご本人がお目覚めになりましたら、こちらをお渡し頂けますか？』
手渡されたのは、入院費や処方される薬の書類。
それをベッドの脇のチェストに置いて、
マサキの寝顔に視線を向ける。
「.. ごめんね、何にも気付けなくて。」
薄い青色のシャツから覗いた胸元、
前にも一度だけ見た、火傷の痕。
私は、これに似た事をしたんじゃないんだろうか。
物理的に何かした訳ではない。
それが、私自身を甘やかしたのではないか。
私は、マサキの心に傷を遺したんじゃないか。
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にな - 最後の方で感動して泣けました。笑える部分もあって面白かったです。 (2018年5月5日 22時) (
レス) id: d79385b6b6 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ハハハ、まさかの展開！超面白い。ε=ε=(ノ≧∇≦）ノ (2017年8月16日 7時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ああ、ズルい奴。 (2017年8月4日 20時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
kiyomi(プロフ) - 頭殴られてどうなるかと思った(;つД｀)翔くん、身を引いちゃうのかな？ (2017年7月31日 0時) (レス) id: fa58efe3c1 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うわあ〜、うわあ〜… この錦戸さん、あたしが一番苦手な人種だ！(泣) (2017年7月7日 21時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらり | 作成日時：2017年6月3日 23時
