カツ丼 ページ31
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『A部長！おはようございまーす！』
「おはよう、ハナちゃん。今日も可愛いね。」
『何かセクハラ親父みたいですよお〜？』
あれから数週間が経って、傷もずいぶん良くなった。
有難いことに、会社では後輩達が私の穴を埋めてくれて
社長も少しの間お休みをくれた。
その休みの間に、結婚のご挨拶も出来て
かなり驚かれたけど、とても歓迎してくれた。
「岡野さん！ここ間違ってるよ、すぐ直して？」
「谷原さーん、今日のプレゼン大丈夫？頼んだよ！」
私の日常は、順調すぎるくらいに過ぎている。
いい後輩達に囲まれ、素敵な彼氏がいて、楽しい同僚が居て。
少しだけ、気掛かりなのはマサキのこと。
あれから連絡も取ってないし、カズさんにも会えてない。
事務所に行ったら、もう潰れてしまっていた。
「橋本ちゃーん。昼メシ？」
「おーちゃん！そうだよ、一緒に食べよ？」
「うん。けど今日はカツ丼付き合えねえよ。」
「あ！愛妻弁当？いいねえ、アツイねえ。」
２人で社食に入ると、横山さんが１人で座ってるのが見えて
後ろから、肩を叩いて驚かせた。
「うわっ！！？何や、橋本さんか。いや、もうすぐ櫻井さんやな。」
「も〜、からかわないで下さいよ。一緒に食べましょ？」
「ほんまの事やろ？あ、おーちゃん。今日は弁当か？」
横山さんとおーちゃんが話してる間に、
いつものカツ丼をいつものおばちゃんに注文する。
出来上がるのを待っていると、後ろから誰かに肩を叩かれた。
「いつものヤツっすか？」
「錦戸くん！あの時は本当にありがとう。手は大丈夫なの？」
「いえいえ。もう大丈夫っす。」
「命の恩人、感謝永遠に！」
「ふざけてるじゃないすか！(笑)」
錦戸くんは、女子社員達とランチらしく
両手に花を抱えて行ってしまった。
タイミング良く私のカツ丼も出来上がって、
２人の待つ席に戻ると、私の愛する彼が居た。
「なあ、A。俺にも弁当作ってよ。」
「朝起きれないんだもーん。いただきまーす。」
「ああ、それともう少ししたら後輩が来るけどいい？」
時計を確認して、そう言った翔は社食の入口の方を見る。
翔が後輩呼ぶなんて珍しい。
そんなに気にも止めず、パクパクとカツ丼を食べ進めてると
翔が入口に向かって、こっちこっち、と手を振った。
「すいません、遅くなりました！」
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にな - 最後の方で感動して泣けました。笑える部分もあって面白かったです。 (2018年5月5日 22時) (
レス) id: d79385b6b6 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ハハハ、まさかの展開！超面白い。ε=ε=(ノ≧∇≦）ノ (2017年8月16日 7時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ああ、ズルい奴。 (2017年8月4日 20時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
kiyomi(プロフ) - 頭殴られてどうなるかと思った(;つД｀)翔くん、身を引いちゃうのかな？ (2017年7月31日 0時) (レス) id: fa58efe3c1 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うわあ〜、うわあ〜… この錦戸さん、あたしが一番苦手な人種だ！(泣) (2017年7月7日 21時) (レス) id: 5ae3e13203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらり | 作成日時：2017年6月3日 23時
