第89話 ページ39
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Aの部屋は相変わらず物が少ない。テーブルの上には綺麗に積み重ねられた書類だけがあった
ベッドにそっと降ろし、疲れたとタメ息をこぼした。それから毛布を掛け少しだけ休憩とベッドの隅に腰を下ろす
結局言えなかった
酔った勢いで言うなんて作戦は見事にもコイツのお陰で失敗に終わった。伝えてはダメだと誰かが忠告しているかのように思い通りにいかない
まるで、一線を超えたら何かが壊れるように
｢伝えるべきじゃ…ねぇのかもな｣
なら、最後に少しだけ触れさせてくれと指を絡める。Aは起きる様子もなく規則正しい寝息を吐いている
きゅっと力を入れてみれば細く、
小さな手が微かに揺れる
彼女のお陰で俺は変われた。守りたいものが改めて出来た。いつの間にか彼女が隣に居ることが当たり前で、居なくなることを想像さえしていなかった
その為か女型から腕をもがれた時、
ケニーに取られた時、
昨日の別れの挨拶を言われた時、
どうしたらいいのか全く分からなかった
何て声をかけるのが正解なのか、
止めてもいいのか、それは本当に彼女の為なのか
何もかもが分からず頭の中が真っ白になった
あぁ、そうか。俺はいつの間にか彼女を心の底から必要とし求めて、彼女の存在自体に惚れていたのだと、忘れていた感情を思い出した
花言葉だけじゃ伝わらないと分かって俺はコイツにプレゼントし、気付かれないように本当は願っていたのかもしれない。いや、気付かない振りを続けたいの間違いか…
だが今は違う。今までの関係でいい。
ただ｢好きだ｣と一言伝えたい
｢……簡単で難しい言葉だな｣
互いの額を合わせ目を閉じる。
何も知らない、俺の気持ちを勘違いしているだろう愛おしい目の前の彼女、Aにそっと口付けをおとす
これをしてしまえば、友達の好きだのライクの方だの言い訳が通用しない
｢これが…気付かない振りをしていた感情だ｣
そっと起こさないように立ち上がり、火を消し部屋を後にした。
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熊本の方々大丈夫でしょうか？
私も一応九州民なので驚きました…
地震ってこんな怖いものなんだと、初めて身を持って感じました。自然災害って本当怖いですね
いち早くの復興を願います
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ありん(プロフ) - 最高な作品でした！！ありがとうございます！ (2019年9月9日 12時) (
レス) id: f5d5d6bebc (このIDを非表示/違反報告)
恵(プロフ) - ここ数日 これを帰ったら読める！…と仕事頑張れました！！最高です！もっと読みたかったぁ〜 (2017年8月31日 8時) (レス) id: f3b39a5866 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - 笑えて泣けて、超感動しました！これからもがんばってください！！ (2017年1月29日 0時) (レス) id: 1f2de715ef (このIDを非表示/違反報告)
茉央 - 完結おめでとうございます！大好きなこの作品また何回も読みたいと思います笑もしあれば番外編など楽しみにしています！ (2016年8月20日 7時) (レス) id: 9c4c5631b2 (このIDを非表示/違反報告)
パラチョコ(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品が本当に好きで何回も読んでいます笑 (2016年8月13日 1時) (レス) id: 62d6d38462 (このIDを非表示/違反報告)
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