第86話 ページ36
.
リヴァイsaid
｢壁から飛び降りるとは笑おうにも笑えないな、リヴァイ｣
｢…俺はてめぇに説教される事が笑えねぇがな｣
｢説教は何度もしてきたつもりだったが…｣
｢いつの話だ｣
舌打ちをしながら机にもたれ掛かり目を逸らす
エルヴィンは眉を下げては笑みを浮かべる
｢まぁいい。リヴァイへの話しは壁から飛び降りるなと言う事と、Aの立場はこれからも変わらないと言う事だけだ。リヴァイ兵士長、A副兵士長のことよろしく頼んだよ｣
｢……あぁ｣
団長室を出た後になって思った。兵士長としてAを見てあげないといけない。それが何となくモヤッとする
エルヴィンが言っていたのは、上司と部下の関係を続けろって意味なのかもしれない。勘がいい奴のことだ…有り得る
だが、Aにもう言ってしまった…
『お前への感情だ』
今冷静な時に思い出せば恥しかない言葉だが、あれからAの方から｢あれはどういう意味｣などは聞きに来なかった。一安心とでも言っておくべきだろうか
そんな矢先、翌朝の朝食タイムの時だ
尋ねてきやがった。クソが
結局夕方くらいに2人で出掛けることになり、街中をチョロチョロとしている。出掛けたついでに理由を話そうと思っていたが…なかなか言いずれぇな
それに本当に伝えてもいいのかと不安な気持ちが残っている
｢何を買うの｣
｢…さぁな。良いもんあれば買う｣
｢…ふーん｣
この間は2人で出掛けたいなんて言ってやがったのに、｢別に｣だの言いやがって…
隣を見てみれば街中をキョロキョロと見渡すA。少し疲れてきたみたいだから、休憩でもするか
｢何か飲むか？｣
｢…お腹減った｣
｢は？昼飯食ったろ｣
｢……たまには、2人で晩御飯くらい、いいじゃないか｣
｢……そこでいいか？｣
｢うんっ｣
まだ晩飯には早い時間だが…仕方ねぇか
そんな風に想い人から言われてしまえば誰だって頷いてしまう。想い人…か
自分で言って自分で恥ずかしくなり、さっさと居酒屋みたいな店に足を運んだ。その後ろを着いてくるAの表情に笑顔はなかったが、嬉しそうだとすぐに分かった
｢適当でいいから｣
｢全部俺にまかせんのか｣
｢お勧め、下さい｣
｢…久々飲むか｣
｢明日大丈夫？｣
｢別に酒癖悪くねぇし、そんな飲まねぇから問題ない。仕事も少ねぇしな｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ありん(プロフ) - 最高な作品でした！！ありがとうございます！ (2019年9月9日 12時) (
レス) id: f5d5d6bebc (このIDを非表示/違反報告)
恵(プロフ) - ここ数日 これを帰ったら読める！…と仕事頑張れました！！最高です！もっと読みたかったぁ〜 (2017年8月31日 8時) (レス) id: f3b39a5866 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - 笑えて泣けて、超感動しました！これからもがんばってください！！ (2017年1月29日 0時) (レス) id: 1f2de715ef (このIDを非表示/違反報告)
茉央 - 完結おめでとうございます！大好きなこの作品また何回も読みたいと思います笑もしあれば番外編など楽しみにしています！ (2016年8月20日 7時) (レス) id: 9c4c5631b2 (このIDを非表示/違反報告)
パラチョコ(プロフ) - 完結おめでとうございます！この作品が本当に好きで何回も読んでいます笑 (2016年8月13日 1時) (レス) id: 62d6d38462 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
