第5話 ページ28
.
エレンside
奇跡だと思った。
俺には記憶がある。前世の記憶だ。とても残酷で悲しい記憶。だけどその裏腹、幸せで暖かい記憶でもあった。
前世で幼馴染みだったミカサやアルミンは記憶はなかったが、小学校で見かけて話しかけると前のように仲良くなれた
104期生の奴らも記憶を持った人は一人も居なかったが、今も昔のように仲良くやれている。この平和で幸せが溢れている世界で
Aさんが女型に殺された後、俺は近くの茂みの中から見つかり兵長に助けられたと聞いた。
きっとAさんが命をかけて俺を守ってくれたのだと、リヴァイ兵長は涙も見せずに教えてくれた
｢兵長…泣いてもいいんですよ｣
そう言ってみても兵長は泣かなかった。
｢俺の…せいで……｣
｢おめぇのせいじゃねぇよ…お前は人類の希望であり、何があっても最優先で守らないといけない存在だ。Aやアイツらは…その任務を果たした…それだけの話だろ…｣
｢……ごめんなさいッ｣
二度と謝るなと兵長は言い残し部屋を出ていく。
しばらく俺は涙を止められず、体を震わせていた
あぁ…怖い。酷い。悲しい。寂しい。苦しい
そんな感情が心を染めていった
それからの俺の人生は最悪だった。
何もかもが醜く、酷くて、愚かな悲しい人生
俺はただ人類の悪を、奴らを、巨人を駆逐してやりたかっただけなのに…
"何故こうなった…………"
目を見開く。本当に現実かを確かめる。
我に帰り、巨人化した俺の手の平を見てみると、口から血を流し目を閉じて安らかに眠っている兵長の姿があった。
訳が分からなくて手の平で揺すってみるが起きる気配がない。足も折れて、刃の換えもない、涙を流して、吐血して、頭からも血を流してる
あぁ………殺してしまった
人類の希望が、人類の希望を殺した
それから兵長が目を覚ますことはなかった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 688人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はてな(?)(プロフ) - さぁさん» さぁさん、コメントありがとうございます。返信が遅くなりごめんなさい。パスワードはsingeki25だったと思います。私も恋愛ヘッタクソなヘタレ野郎ですよ〜(;_;)こちらこそでございます！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！ (2018年7月31日 20時) (
レス) id: 8d46541ae2 (このIDを非表示/違反報告)
さぁ - ここでいいのかわからないんですが腹黒兵長の作品のパスワード教えていただきたいです！いつもニヤニヤしながら読ませてもらってます、元気もらえます！現実では恋愛ヘッタクソなので… いつもありがとうございます！！！！ (2017年12月8日 22時) (レス) id: e522f89f4c (このIDを非表示/違反報告)
かよ(プロフ) - 久しぶりの更新、とっても嬉しいです！ありがとうございます(^^)はてなさんの兵長やっぱりツボです！最高です！これからもキュンキュンする作品楽しみにしています(^^) (2017年7月4日 17時) (レス) id: 97db8acba7 (このIDを非表示/違反報告)
かよ(プロフ) - 更新ありがとうございます！キュンキュンさせてもらいました(*^^*) (2016年1月5日 22時) (レス) id: 828520f6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ルリア - はてなさん» 感動です！ (2015年11月20日 20時) (レス) id: 831d697a1d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
