私と君の奇跡の１年間【名前変換オリジナル】

２０話：お姉さん ページ22

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それからしばらくして私たちの状況はと言うと、

『…………』

「…………」

沈黙が続いていた
そりゃそうか、だってあんなことしたのだから

なんだかんだであれから５分くらいあのままだった

最初は抱きつかれていただけの私もいつの間にか抱きしめ返していて、
そのことを考えると頭から火が出てきそうだった

それにしてもこの沈黙はキツすぎる、なにか話題を見つけなくては

……そうだ、そういえば

『ね、ねぇ優斗くん

この前さ、なにか私に聞こうとしてたよね？
アレ、なんだったの？』

「……！！

お前、今それ聞くか…！？」

優斗くんの顔が更に赤くなる

しまいには向こうを向いてしまった
しまった、聞いてはいけなかった話題だったようだ

それからまた沈黙が続く

私にはもうこの沈黙を破る勇気がなかった
また下手に話を振って余計に気まずくなるのも嫌だからだ

『あ、あの私なにか飲み物買ってくるね！』

この雰囲気に耐えきれなくなった私は部屋を後にした

だが本当に飲み物を買いに行くわけではなく私はある場所へと足を運んだ



その場所に着いた私は目当ての人物を探す

すると、その人物はベッドから上半身を起こし真剣な表情で本を読んでいた

ゆっくりと近付く

『こんにちは、美花ちゃん』

そう声をかけると突然のことで驚いたのか美花ちゃんは肩をビクリと震わせて、私の方を見た

いや、睨んだと言う方が正しいだろうか

私が今日ここに来たのはさっき気まずい雰囲気だったので逃げるために来たわけではない

家を出てから病院へと走ってくる間に決めていたこと
優斗くんにごめんなさいはもちろん言うつもりだったけど、

もう一つ美花ちゃんにも言いたいことがあった

「なにか用」

『うん、お話ししたいなって

この前のこと、ほんとにごめんね
優斗くんにももう言ったけど美花ちゃんにも迷惑も心配もかけちゃったから……

私ねあれからここ来るの怖かったけどもう逃げないから』

「ふぅん……で、それだけ？」

美花ちゃんはもう興味が無いのか再び本に目を移す

今言ったことも確かに言いたかったことだけど、これから話すことも重要なこと

『あのね、私美花ちゃんのお姉さんになろうと思うんだ』

「え……？」

瞬間、美花ちゃんの目が大きく見開かれた

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２１話：ぬいぐるみ→←１９話：側にいたい

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