1 ページ1
「Aちゃーーーーん」
「はいっ!!!」
このグループのマネージャーに(何故か)なって2ヵ月が経ちました。
すごーくいい人たちばかりで、毎日楽しいです。
「Aちゃん、あのねっ」
「はい!」
「もうすぐあいつ来るからさぁ、
最近仕事疲れ溜まってるみたいだし、すぐ寝ると思うんだ。
だからブランケット持ってきてほしいんだけど……」
「あっ、はい。」
……でも、ちょっと驚いたことがありました。
それは────
「んもうね、寝顔可愛すぎてさ。」
「は、はぁ……」
「天使すぎてさっ!」
「……はい」
「誰にも寝顔見せたくないんだけどね!?」
「…………」
「でも疲れてる時はちゃんと休んでほしいからさ……」
「……………………」
「はぁ……もう、ほんと北山可愛い。ため息ついちゃうぐらい可愛い。」
「……すみません、ブランケット取ってきますね?」
ため息つきたいのはこっちじゃあ!!!
コホンッ。ダメダメ。ここは楽屋なのに思わず叫びそうになりました。
もう何回聞いたことでしょう。
「キング」の威厳はどこいったのか
私に対して同じグループのメンバーの北山さんの可愛さを力説されていました。
「Aちゃん、ごめんね?」
「……いえいえ。横尾さんも大変ですね。」
「ほんとにね……」
藤ヶ谷さんは、横尾さん以外の他のメンバーの皆さんには「北山好き好き大好きっ!」な一面は見せません。
でもマネージャーになった翌日、
たまたま覗いた楽屋で、
「わたぁぁぁぁぁ!今日の北山可愛すぎたよねっ!ねっ!?」
「はいはい。可愛かったねー(棒読み)」
という会話を聞いてしまい……
「絶対秘密だからね!!他言無用だから!!!
あっ、どうせなら、Aちゃんにも聞いてもらおっかなぁ。」
という、ものすんごい軽いノリにのせられ、
今に至るのです。
「はぁ……。」
ブランケットを手に取り、思わずため息をついてしまいました。
溺愛しすぎなんですよねぇ、藤ヶ谷さんは。
北山さんは、藤ヶ谷さんのことをメンバーの中でも特別な存在として見ているようですけど、
他のメンバーや他のグループの人たちにも、そして私にもニコニコして、誰にでも愛想がいい感じ。
…そうやってニコニコしてる時の藤ヶ谷さんの顔といったら、もう……
思い出しただけで背筋がぞくっとする。
……楽屋に戻ろう。
322人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちぇりリン | 作成日時:2017年10月20日 3時