オンラインの中の君

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K「1人で食べようとしたの？」

F「違う。返そうとした」

K「会おうとしたってこと？」

F「変な意味じゃなくて、」

K「ねぇ、たいすけ」

F「…なに、？」

K「前の恋人に会うなんて許さないよ？今は俺の恋人でしょ？なのにどうして会おうとするの？逆の立場だったら怒るよね？なのにたいすけは平気でそういうことできる人なの？ショック過ぎるよ、」

F「ごめん。軽率だった。本当にごめん」

K「…俺も食べる。だからたいすけも食べよ？」

F「え？」

K「食べ物無駄にするのは良くない。だから会わないで、お願い」


ぎゅっと抱きしめられ、沢山謝られた。たいすけは俺を傷つけないようにしたんだと思う。でもそれが俺を傷つけた訳で、やっぱり素直に話すのが正解なんじゃないかなって思うよ。


K「よし！食べよ？」

F「うん」

K「美味しい〜。でも、渋いものばっかだね？」

F「俺の好きな食べ物なんだよね、これ」

K「そっか…大切に思われてるのかもね」

F「ひろ、俺は！」

K「大丈夫。たいすけは俺のだもんな？渡す気ないから。誰にも」

F「俺は冗談とかお世辞とか抜きにひろの料理の方が美味しいよ。やっぱりお互いの気持ちがこもってるからだと思う」

K「ありがとお。ふふ、嬉しい」


たいすけは本当に優しい人。恋人を大切にすることができる人だからきっと前の恋人さんは未練があるよね。もし俺でもそうなると思う。俺の存在が憎いだろうな。


K「あ、たいすけ！プレゼント」

F「開けても良い！？」

K「もちろん」

F「ひろが俺にプレゼントとかやばぁ。袋から愛おしい。大切にしまっておかないとー」

K「んはは、可愛い〜たいすけ可愛いな！」

F「あっ！ネクタイ！こんなにくれるの！？しかもブランドもんじゃん！」

K「たいすけにはいつもかっこよくいてもらいたいから。あと、仕事中も俺のこと忘れないで欲しいな、って」

F「まじ可愛い。忘れるわけないのに。ひろ、残りは明日食べよ？今はひろを抱きたい」

K「っ、ん、いいよ…俺も不安とか、寂しさとか色々あるから忘れさせて？」

F「愛情で埋め尽くす」


久しぶりだからってお互い張り切った結果、くたくたになり過ぎて笑いあっちゃうよね。もう若くないのにねって。たいすけが隣に居てくれるだけで安心して眠れる。それはたいすけも同じみたい。


K「んふふ、おはよ」

F「おはよ。先に起きるの珍しいね」

K「たいすけの寝顔見たくて」

F「見た感想は？」

K「かっこいい。大好き」

F「ふふ、良かった」

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