なんだかんだ、君だけ《３》

１３２.《T》 ページ32

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〜Yuta Side〜





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Aがバイト先に戻ってから２週間

俺の行動は激変していた




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店長「玉森くん。 新しい服入ったから欠品のないか見といてくれない？」




玉「了解っす〜」



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店長に呼ばれて検品作業中



冬休み明けの今日も真面目にバイトしてる俺

エラいよね〜、うん




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Aが戻ってからか店長の機嫌はだいたい良くて

昨日なんか全員にお菓子の差し入れがあったんだよ



ね？すごくない？


めっちゃ美味かったわ、アップルパイさん

めっちゃボロボロ落としまくったけど(笑)



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パイ系の生地って食べるのムズいよね、マジ

どうしたら落とさずに食べれるのか知りたい


なんて思っているとガチャっと音が鳴ったドア



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「おはようございます！」




店長「おー！ おはようございます！」




玉「おはぁ〜〜」



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今日は午前授業だったから

着替えて来た私服姿のA



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珍しくポニーテールにしてて

しっぽみたいにユラユラ揺れている長い髪


それを眺めつつ、すぐ目の前にいる店長の顔がニヤッとした瞬間を見てしまった



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店長「Aちゃん、ちょうどいい所に来た！ 今から俺と一緒に新商品でマネキン用のコーデ作ろうか」




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……はい、さっそく俺の出番来たわ




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「分かりま…」




玉「あーー、ダメダメダメ。 ダメです」




「え？ ダメ？」




玉「店長！ 俺めっちゃやりたいんで、やらせて貰えませんか？」



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ちょーやる気満々、みたいに言った俺を

驚いた様子で見つめる店長



……まぁ、そうなるよね〜

なんでこんなことするかって言ったら、全部Aとミツのためだよ

Aと店長の接近を極力阻止するぬりかべさんだから



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店長「玉森くん。 その気持ちは嬉しいけど……レディースの方だよ？(笑)」




玉「え？ あれれっ、レディース？！」




店長「うん。 今やってる検品もレディースのだったじゃん」




玉「…………あ、ほんとだ。 全然気にしてなかったわ、んはははっ(笑)」




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やばい、ただの空振りだわ(笑)




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