なんだかんだ、君だけ《３》

１１４. ページ14

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「……できたっ」




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ピアスの付け方をマンツーマンで指導されたら

思ったよりもすんなり付けることができた




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宏「サンキュ。 似合う？」




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私の目を見つめる宏光の左耳には

リング型のピアスがキラリ




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「似合う。 大人っぽくなるね！」




宏「……そりゃどーも」




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目を逸らして言う宏光は

褒められるのが苦手らしい



なんか可愛いって思っていると




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宏「いたたたた……」




「え！？ どうしたの？！」




宏「耳痛いっ」




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いきなり耳を押さえ出す宏光




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どうしよう？！



どうすれば良いの？！

ピアス外す？！




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宏「……なんちゃって〜。 騙された？」





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伏せた顔を上げて

ふははははっ、と大声で笑い出す宏光




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「何してんのさ。 ビックリしたんだけど！」




宏「意外と早くピアス付いちゃったから何かしないとつまんないじゃん(笑)」




「いや意味わかんないし！」




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迫真の演技にはビックリしたけど

つまんないからやるって何？！




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そんな謎の行動をした宏光は数十秒後

もう片方のピアスを目に近付けてまじまじと眺めていた




ちなみに最近、ピアスは左耳にしか付けない


理由は『その方が男らしいから』だろうです



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宏「今思ったけど、けっこうイイ値段したんじゃない？ 見るからにイイヤツじゃん。 ロゴマークまで入っちゃっててさ」




「実はこれのために短期でバイトしてたの」




宏「バイト？！ なにそれ、知らなかったんだけど。 どこで？」




「Invitation！ 駅から近いとこの」




宏「あれ？ そこって玉とか千賀もバイトしてるとこじゃん！ あんなオシャレな店に Aがいたとか考えられないんだけどっ」




「ヒド〜。 ちゃんと受かったもん。 バイトしてる所は様になってたと思うよ？！」




宏「それ自分で言うか？(笑) 今度玉に聞いてみよーっと」




「え、やだ！ 恥ずかしい」




宏「いーじゃん。 バイトしてるAを見れなかったんだからさ」




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……それって見たかったって事なの？


そういう事にしておくよ？




なんて嬉しい気持ちになりながら

２人っきりのクリスマスを堪能した




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