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088☆ ページ38

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太「おぉー。 ゆっくりだけど動いてる感じワクワクするね」




A「うん! 眺めもすっごい綺麗!」




太「……どれどれ?」



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窓から外を見ていると私の横に体を近付ける太ちゃん


目で感じるのは、鼻が高い綺麗な横顔

鼻で感じるは香水の妖艶で……上品な甘い香り



今日1番近い距離に頭がクラクラしそうになる



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再び外を見ると少しずつ上がっていく目線

ビルやマンション、遠くの山までだんだんと見える景色が広がっていく




そう、ここは観覧車



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しかもみっくんと里奈が「2人で乗りなよ」って口を揃えて言うものだから


太ちゃんと一緒に乗ることになったんだ


……なんて贅沢なんだろう、私




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太「あ! Aの家、見つけたよ」




A「え! どこ?」




太「山の下の方に赤いマンションあるじゃん。 そこから右に視線を動かしてみ?」




A「……あ! 本当だ!」




太「ね。 あと俺ん家は……」




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太ちゃん、見つけるのが得意なのかな?



私の家や太ちゃんの家、通ってた学校、Toxxxic……

色んな建物を探して遊んだ



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そんな事をしているうちに、頂上




刻々と過ぎていく時間


この観覧車の1周にかかる時間が20分だから残りは後10分もないのか……




……それにしても

ずっと謎だった事が1つある




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A「ねぇ、太ちゃん」




太「ん?」




A「なんで……私が観覧車乗りたい事分かったの?」



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"観覧車に乗りたい"って確かに思ってはいたけど

そんな事一言も言ってないのに見透かされていたんだもん



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太「あははっ、気になる?」




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そう言いながら白い歯を見せてケタケタ笑う


目を見つめたままコクンと頷くと

ニヤッとした意地悪な笑みを見せる、太ちゃん



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太「どうしよっかな〜。 知りたい?」



A「知りたい!」



太「じゃあさぁ。 この観覧車が着くまでの間、ひたすら質問し合うってどう?」



A「質問し合う?」




太「そう。 こういう2人っきりの密室でしか聞けない事とかあるじゃん」




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……何それ!最高じゃん!



朝のみっくんへのサプライズやら

すごい楽しそうな事考えるなぁ、太ちゃんって




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作者名:しょーみつしょ。 | 作成日時:2018年10月12日 12時

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