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A「わ、落ちた……!」
玉「はい、俺の勝ちー」
A「悔しい! もう1回やりましょう!」
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玉森さんに連れられてやって来たのは
廃棄になった建物があるコンクリートの敷地内
誰もいない真っ暗な夜の外
徐々に小さくなっていくロウソクと
まだバチバチと鳴ってる玉森さんの線香花火だけが明るく光っていた
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何でこんな夜中に花火をしているかというと
『そういえば夏っぽい事何もしてないわ。 なんかした?』って聞かれたから
『私も何もしてないです』って答えたら
『じゃあ花火やらない? コンビニ行こう』っていう流れ
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玉「じゃあ次なんか賭けようよ。 勝った方の言うことを1個聞くとか」
A「それはやる気出ますね! 負けません」
玉「俺も勝てる気しかしない。 だってAちゃん弱っちいもん(笑)」
A「馬鹿にしないで下さい!(笑)」
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"よーいどん"の合図でロウソクから火を移して
揺らさないように気を引き締めて持ち手を握った
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玉「……」
A「……」
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バチっバチとちょっとずつ大きくなっていく音
さっきまで冗談言ったり、のんびり喋りながら花火をしていた玉森さんも黙って真剣にやってる
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こういう時はどんな顔してるんだろうって好奇心から一瞬、横目で見ると
それがいけなかった
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A「……あ!」
……呆気なくポトンと地面に落ちてしまった火花
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玉「落ちちゃいましたね、んふふ」
A「……はい、私の負けです」
玉「そんなに俺の顔に見とれちゃった?(笑)」
A「……ちがっ!」
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意地悪っぽく笑う玉森さん
暗くてよく見えないけどニヤッとしてる事だけは分かる
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玉「まぁ俺も見てたけどね。 真剣なAちゃん」
A「また馬鹿にしてる……」
玉「してないよ、ガチ(笑) でも負けたAちゃんには何して貰おうかな〜。 ……あ!」
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玉「もし今度、髪切りにToxxxic来る時は俺指名で。 ガヤじゃなくて」
A「……分かりました」
玉「ちゃんと、俺が頼んだって知られないように上手くごまかしてね?(笑)」
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キツい罰ゲームでも言いそうって構えてたから
玉森さんを指名するのも1回だけみたいだし
そんな事で良いのか……って思った本音
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作者名:しょーみつしょ。 | 作成日時:2018年10月12日 12時