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〜Yuta Side〜
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玉「はい、着きました〜」
A「ありがとう、太ちゃん」
玉「Aちゃん、マジ大丈夫？(笑) 俺、太ちゃんじゃないよ」
A「あ！ 間違えちゃいました！ ……ってなんかごめんなさい！」
玉「何で謝んの？」
A「だって玉森さんに家までおんぶ貰ったって事ですよね？」
玉「俺ねー、こう見えてジム通ってるから結構筋肉ある方だと思うよ。 Aちゃん運ぶのなんて、ちょちょいのちょいだもん」
A「え！ すごい！ かっこいい！ 玉森さんって男らしいんですね」
玉「……そう、そうなのよ」
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……待って、何その最高の褒め言葉
酔ってるAちゃんってめっちゃ素直すぎない？
……普通にキュンと来ちゃったんだけど
どうすればいいの？
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街頭の光を頼りに暗い道を歩きながら
やっと辿り着いたAちゃんの家
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家の前でそっと下ろすと
さっきまでくっついていた温もりが一気に消えて
スーッと風が吹くと
そこだけやけに風が当たってポッカリ穴が空いちゃったような、寂しい感覚に陥る
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A「……わ！」
お礼を言って
歩きだそうとするAちゃんが
フラっとよろめいて
……その瞬間、
反射的にAちゃんの腕を掴んだ俺は
そのまま自分の胸に引き寄せた
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玉「ねぇ。 明日になったらAちゃんの記憶、なくなってるよね」
A「へ？」
玉「だから言っちゃって良い？」
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玉「……ガヤじゃなくて俺、好きになれば？」
A「……え？」
玉「ふふ、それだけ」
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抱き寄せた体を解いて
玄関のドアまで片腕をかつぐように一緒に歩いた
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玉「あ、そーだ。 今LINE開いてみて。 外で開く時だけ特殊技能があるの」
A「……？ この画面ですか？」
玉「ちょっと貸してね」
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俺のQRコードを出して……と
……はい、友達追加完了
Aちゃんは全く気付いてないけど(笑)
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玉「じゃあまたね、Aちゃん」
A「ありがとうございました」
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夏の夜の暖かいモワッとした匂い
まだ残るAちゃんのシャンプーの良い香りと温もり
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Aちゃんを初めて抱き締めたあの日から
俺の中の何かが変わり始めていた_____……
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作者名：しょーみつしょ。
| 作成日時：2018年9月12日 20時
