その彼氏、溺愛につき！【青】

嫉妬の前兆 ページ2

「折紙、可愛い」



「へ？」



「可愛い〜」



ふにゃ〜って笑うころんくんの方が比べ物にならないくらい可愛いんですけどね。



「ころんくん、どうしたの？」



手を伸ばして頭を撫でようとするとパシッとはねのけられた。



「子供扱いしないで」



少し冷めた表情が、なんともかっこいい。



このときばかりは、なんだけど。



なんて口が裂けても言えない。



だってころんくんは「可愛い」より「かっこいい」を欲しがるから。



「あっ、ごめんね!?痛くなかった!?」



「全然、平気だよ」



「よかった〜」



ぎゅー、と力いっぱい抱きしめてくれる。



心配性だな〜って、私もなんだけどね。



「そんな可愛い折紙には、これあげる」



「···え?」



ちゅ



「キス」



「···っ、ぁ」



「もう、可愛いなぁ本当」



わしゃわしゃと頭を撫でられる。



ころんくんだって子供扱いする···。



♪〜



「あ、さとみくん」



そう言った途端くいっ、と服の裾を引っ張られる。



「ころん···くん···?」



「あ···ごめん」



慌ててころんくんはぱっ、と手を離すとどこかに行ってしまった。



♪〜



「あっ!もしもし?」



『あー、ころんに止められてた感じ?』



『そういうことではないんですけど···』



『ふーん、まぁいいや』



「で、どうしたんですか?」



『特にない』



「え···」

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