眠すぎた朝�� ページ23
『朔間凛月』
急に引っ張られ、俺の身体が落ち着いた場所は名前も知らない女子生徒の背中だった。
ま〜くんとは違う少し小さい肩に手を置かされて、柔らかい匂いが鼻をくすぐる。
何故か反抗する気がなくなってしまうその匂いに、思わず女子生徒の首筋に鼻を当てた。
『すぅ……あんた、この匂いなに。』
「ははっ、浮気を疑う人妻みたいなセリフ言いますね？ そこで匂うのは私の母さんが付けてる香水の匂いだと思いますよ。てかまじ眠い、」
「いやっ、まじで女の子に背負わせるとか無理だって！ 凛月、おまえもいつもだったら『馴れ馴れしく触んないで気持ち悪い』くらい平気で言うだろ!?」
『俺への偏見凄すぎ……別に本当に『気持ち悪い』って思ってなかったらそんなこと言わないし。』
「思ってたら言うんですね。先輩そんな無気力な顔して辛辣ですか。」
『ま〜くん以外にはねぇ。けどあんたはまだ査定中〜……』
抱きつかれても平然とあくびする女子生徒。
アイドルに抱きつかれてこの反応ってどうなの……？
「ったく！ 俺の周りには自由な奴しかいないな本当！！」
「あー、ま〜くん先輩声が頭に響くんでちょっと静かにしてください……」
「はぁ、俺は『衣更真緒』だ。おまえは？」
「『清海A』です……黒髪先輩はどなたですか？」
『俺は朔間凛月〜』
耳元で言ってみても、何の反応も示さないA……だっけ。
さすがにこんな無反応だとつまんないんだけど〜。
『ねーねー、お母さんが使ってる香水が、何であんたの首筋からすんの〜？』
「今日も朝抱きしめられて何かそこら辺に吹きかけられたので……黒髪先輩はこの匂い嫌いですか……？」
めちゃくちゃ開いてない目で振り向かれ聞かれる。
その顔が何か面白くて、吹き出してしまった。
『いや、多分『大好きな匂い』かな……♪ ていうか、名前教えてあげたんだからちゃんと名前で呼んで。』
「はあ。じゃあ凛月先輩……と真緒先輩？」
「俺もかよ……まあ良いけど。」
『ま〜くん女子に名前呼ばれて照れてるでしょ〜？』
「はあ!? べ、つに照れてねえから！」
「まさかのツンデレ？ 何世代前ですか真緒先輩。」
「何かAに言われるとムカつく……」
「そう言っても今だって自転車持ってくれてますもんね〜？」
「あ"〜……！ 俺もうA嫌い！」
「わあ、真緒先輩可愛いね、凛月先輩？」
『ねー♪』
意外と先輩をからかいたい質なのかなぁ。
おもしろ〜♪
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一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
