bergamot Story2

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朝。
　5月になって、やっと桜が咲いてきた稚内の朝。空気が少しずつ甘く溶けてくるこの時期は、1年の中でもお気に入りの時期。

やっと学校にもなれてきて、高校生である自覚がちょこちょこ出てきたり出てこなかったりしてきた今日この頃。
　ちなみに最近の高校生だなあハイライトはゲームセンターに20時までいられたことです。
池谷くんがUFOキャッチャー物凄く上手だった。ぬいぐるみ取ってくれました。ベッドに置いてあります。

　起きて、顔を洗って、ちょっと走って、シャワーを浴びて、制服に着替えて、朝ごはんを食べる。
最近のお気に入りはフルーツティー。でも身長伸ばしたいので牛乳も飲まないといけない。これ以上漣や雅斗くんにバカにされるわけにはいかないぞ。頑張れカルシウム。

　朝ごはんを食べ終わったら愛すべきまいすまーとふぉんちゃん、通称まいすまちゃんをいじりながら歯を磨いて、髪をもう一度整えて。
しばらくすれば良い時間になるのでスクールバックを持って家を出る。

「お兄ちゃん、私そろそろ行くね」
「ん、行ってらっしゃい」

お兄ちゃんはたいてい1限目の授業は取らないので私よりも家を出るのが遅いのが東雲家の日常。

　膨らんだり開いたりしている桜の蕾を眺めながら駅までの道のりの途中にあるコンビニへ。

今日はお弁当を作るのが面倒だったのでコンビニで買おうと思います。何買おうかな。おにぎりの気分じゃないな。サンドイッチかな。うーむ。
なんて考えながら自動ドアをくぐりドリンクコーナーへ行くと。

「ん、...涼」

生粋の綾鷹派、自称北海道の綾鷹派代表の彼が綾鷹を手に取ろうとしていた。

「おはよう、漣」
「おはよ」

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