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甲高い、つんざくような悲鳴が耳に届く。
人のざわめき様、入ってきた連絡、舞踏会の会場である一階ホールからだと推測できる。
持ち場を離れることは出来ないので、仲間と共にただ朗報を待つのみ。
出口から羊の群れの如く散らばる紳士令嬢達を見下ろす最中、耳に掛けた無線から連絡が送られてきた。
『此方＿＿。須貝、ダーマが現れた。援護を求む』
「え、一階には大勢居た筈じゃ!?」
『……ほぼ壊滅状態だ。催眠ガスか何かを蒔かれたらしい』
確か百人弱ほどが担当にあたっていた筈だが、皆撃退されてしまったということか。
対話声に紛れて様々な叫び声が薄らと聞こえる、かなり混沌としているようだ。
会話内容を悟ってか、メンバー三人は神妙な面付きで指示を待っている。
「すぐ向かうぞ」という言葉を飲み込んで一瞬の思考、もしかしたらと可能性が過る。
向こうでは上の階からわらわらと降りる仲間の姿が、皆駆り出されたようだ。
「先にホールに向かっててくれ！」
「え、巡査部長はっ!?」
「後から追うから!!」
どこか納得のいかない様子の部下、しかし此方が上司なだけあって効果絶大。
渋々と階段を降りる背中を見送り、視線を窓へやる。
ダーマがこのままホールを引っ掻きまわすとしたら……今までの傾向上きっと。
二段飛ばしで駆け昇る、目指すは冷えた空気の包む屋上。
長い階段、どこか学生時代を思い出す。
荒々しく扉を開ければ、そこには黒影が。
「Добрый вечер、案外遅かったのね」
背景に溶け込む黒布、ピエロのような模様の覆面、手には銃を構えさながらモデルのように立ちずさむ彼女は。
異色の奴は間違いなく、予告状を叩きつけてきた怪盗ダーマ。
ベルトに付けた拳銃を構え、震える手で銃口を奴に向ける。
マスクの下の口は妖しげな弧を描いていた。
「須貝駿貴、巡査部長相当。十年に一人の逸材とも噂され、頭脳明晰で聡明。明るく分け隔てなく爽やか、人望厚く好かれる人柄」
「……は？」
奴は反撃するでもなく、手にしたマシンガンを向けるでもなく、アスファルトにヒールを鳴らしながら次々と言葉を織る。
時折此方を舐めるようにして凝視したり、嘲るような笑いを漏らしたり。
愉快犯とはやはり、頭の作りや常識からして我々とはかけ離れた思考回路なのだろうか。
「Очень хорошо!思った通りの人ね」
強風が俺達の間を疾風の如く吹き抜ける。
依然、拳銃は動く奴を捉えたまま。
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やまうみ。 - 山さん» ありがとうございます！許可とらなくても良いんですか...？やっちゃいますよ...？山様も、僕の作品で書きたいものがあればどうぞどうぞ(無いと思うけど) 注意書しておきます、ありがとうございます！これからも続く限りずっと応援と尊敬と敬愛を忘れません！ (2019年10月22日 10時) (
レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - やまうみ。さん» 全然大丈夫ですよ、寧ろ許可なんて貰わなくてもどんどんインスパイアして貰えば…… 注意して欲しいこと……は、そうですね。万が一読者様に『パクりなんですか？』と聞かれたら事情説明がややこしそうな気も……その作品の中で注意書きは書いた方がいいですかね？ (2019年10月22日 9時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - echoeighter8さん» 了解しました！他の作品も急ぎ足で書きますのでお楽しみに…… (2019年10月22日 9時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 「時間制限賃貸彼氏」という作品をお相手と所々を改変して書かせていただいてもよろしいでしょうか。いや、ダメだったら全然断っても良いんです！この間のは拒否権がない感じになってしまったので。良いかダメか、注意してほしいことなど教えてください！ (2019年10月22日 8時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
echoeighter8(プロフ) - 山さん» 続編書いていただけるなら全然待ちます！ (2019年10月21日 13時) (レス) id: a38f594748 (このIDを非表示/違反報告)
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