薄浅葱の出会い＿kwmr ページ16
始めは、幽霊か何かかと思った。
人が多い休日の街中、右往左往を繰り返す変わった風貌の人を見かけたから。
それだけならまだしも、明らかに浮いている存在である筈の彼女に、視線を向ける人すらいないのだ。
ネット界隈では“神”だの騒がれている僕だが、生憎特殊能力なんてのは持ち合わせていない。
「あの、すみません」
「……え。もしかして私に話しかけてます!?私が見えるんですかっ!?」
どうしても気になって話しかければ、ぽかんと此方を見つめた後に怒涛の質問を浴びせてくる。
訳もわからず引き気味に頷けば、今度は無邪気な子供のようにはしゃいでいる。
腰まで伸びた透明感のある白髪も一緒に騒がしく揺れている。
「やっと見つけた!!あぁぁ何から説明すべきか……でもこの人がもし……うぅーん……」
喜んでいたのも一瞬、今度は早口に心の声を漏らし悶々と悩んでいる。
「私が見える」とかいう言動からして、この人は本当に常人には見えないか狂人である可能性が挙げられる。
正直どちらも有り得そうで怖い、寧ろ前者であって欲しい。
「あの、唐突で申し訳ないんですけど。どこか他人の目につかない所ってあります？」
「それはつまる所、おおっぴらには語れない事があると？」
「いえ、単に貴方が他の人から変人だと思われちゃうと思って」
彼女の言うことも一理。
見える見えないは置いておくとして、日本では見ない外見の彼女と話しているとなると、僕からすれば少なからず不都合が起きる。
なんかそこはしっかりしてるな、この人。
提案を貰ったは良いものの、他人の目につかない場所など僕にはアテがない。
……いや、自宅か。
「……そうですね。なら取り敢えず家に入りますか」
「あ、はぁい。じゃあ失礼します」
彼女を一時的に信用するか安全策を練るかを天秤にかけた結果、自宅へと招くことを決意。
来た道を戻り、鉄製の重い扉を開けてさっきぶりの我が家へと帰る。
帰宅途中も、僕に目を向ける人はいたが後ろの彼女に気づく素振りを見せた人はいなかった。
「あ、適当な所に腰掛けて下さい」
「わかりました……ではのっけから中々鮮烈ですが」
流石に自室は抵抗があったのでリビングへと連れていき、向かいに彼女を座らせる。
明るさを残しつつ神妙な面付きになった彼女は、徐に白髪を耳に掛けた。
覗いたのは、我々が持つ丸い輪郭のものではなく、羽毛のようなもので。
「私、妖精なんです」
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杠-ゆずりは-@発狂同盟 - 山さん» あっ、迷走してらしてるんですね…私は、最後にきっぱり片付ける文(？？？)というものが好きでして…w特にfkrさんの誘拐(？)の話みたいな終わりかたが好きなんです〜あっ、ご丁寧にどうも…此方こそお世話になります(？) (2019年10月8日 21時) (
レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - 杠-ゆずりは-@発狂同盟さん» 了解しました。とても素敵なシチュ……おみそれしました(謎) 個人的に完結方法に迷走する中、そう言って頂けると大変自信に繋がります。どうぞ続編でもご贔屓に(??) (2019年10月8日 21時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
杠-ゆずりは-@発狂同盟 - 山さん» いや、まぁ…全部好きです((((尊いことに変わりはないのでおっけーです(((り、リクエスト…！私はkwkmさんが大好きなので、夢主ちゃんが振られたあとに慰めて付き合う…的な…？(語彙力なくてすみません)のがみたいです！検討していただけたら幸いです…！ (2019年10月8日 21時) (レス) id: 550abac7bf (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - やまうみ。さん» 了解致しました。区切り上続編でのご提供となりますのでご了承下さい。 (2019年10月7日 21時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 先程はありがとうございました(土下座) 浅紅に嵌まれ大好きです。山様のガチ勢ですのでリクエストします(？) どこか儚く消え行きそうな夢主ちゃんをymmtさんが好きになるお話が見たいです。エンドは恋に落ちるところでも結ばれるところでも。シチュはお任せします。 (2019年10月7日 21時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
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