Trial Lover 〜お気に召しました？〜１

カオスモード ページ45

「それでは乾杯ーーーー!!!!」




シルクの挨拶で飲み会は始まり




タケルとは席も離れ安心していたが·····




テーブルにはンダホを筆頭にメンバーとAが並び




反対側には夏希のグループに挟まれ質問責めをされるマサイの姿




席が離れていれば聞かずに済む話も同じテーブルだと全ての会話が聞こえてきて




「マサイさん、夏希の気持ちわかってあげてくれませんか？この子本気なんですよ？」




「あー。えっと···」




「マサイさん彼女いないんですよね？」




「あー。うーん·····」




「夏希はめっちゃ良い子なんですよ〜。可愛いし、料理上手だし良い所ばっかで〜」




「はぁ·····」




めちゃくちゃ押されてるマサイをAは横目で見ていた




「A？飲んでるか！？」




シルクとモトキに挟まれゆっくりと飲んでいたA



「飲んでるよ〜。シルクそれ何杯目？」




始まって10分




シルクの前には既に空のジョッキが並んでいて




「４杯目〜」




シルクの胃袋異次元に繋がってる説が出そうな早さで飲み進めるシルク




そしてマサイが囲まれ尋問されている姿を見たシルクは




「マサイ、ちゃんとしろよ〜。YESかNOかハッキリ伝えなきゃ夏希ちゃんも困るだろ」




言い寄られゴリ押しされてるマサイを見てシルクはそう言った





「夏希ちゃん、マサイのどこがいいの？」




シルクの質問に夏希は笑って答える




「優しい所ですかね？あと天然に見えて意外にしっかりしてる所とか？」




「なるほど〜。マサイは夏希ちゃんの事どうなの？恋愛対象に入ってんの？」




シルクのフリにマサイは困ったような顔をして




シルクにはAとのトライアルの事は勿論言っていない




どう答えたらいいのか悩んだマサイは悩んだ末こう答えた




「あー···あのさ俺好きな人いるから···ごめん」




その発言に夏希達は騒ぎ出し




「マサイさん、その人は彼女ではないんですよね？」




夏希の問いに




「···うん。···彼女じゃないよ」




「じゃあ私にもまだチャンスはありますよね？その人とは付き合ってないんだし」




そう言ってマサイの腕へ手を回し抱き着く夏希





会話を聞きながらAは叫びたい衝動にかられていた




仮だけど、私がマサイの彼女だって言えたらいいのに




夏希ちゃんよりずっとずっとマサイが大好きだって叫べたらいいのに



私の彼氏にベタベタ触らないでって言えたらいいのに·····

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