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畜生として産まれた事実 ページ21

優しい眼差しで自分を見つめるマサイに



「マサイ....大好きだよ」



そう言ってマサイに抱き着き胸元へと顔を埋める



いつもと少し違う



そんな違和感を感じ取ったマサイ



「....何があった?」



Aの背中を擦りながら問いかける



「....今日偶然だけど...タケルくんに会った....」



タケルと言う言葉にマサイは一瞬反応したが



「....そうか」



Aを撫でる手は止めずマサイは一言そう呟いた



「タケルくん...凄く穏やかな表情してた。あの頃の面影がない位。....あとすまなかったって。私に対してもあの頃傷付けた人達に対してもずっと悔いて罪悪感を持ち続けてた」



近づくモノ全てを切り裂く様に



側にあるモノ全てを壊す様に



そうしなければ生きれなかった



悲しい生き方をしてきたタケル



「過去は消せないけれど....もうタケルくんは誰かを傷つけたりしない。今は人の痛みを知ってるから。過去に苦しんできたんだもの」



タケルのした事は許される事ではない



赦しを乞う為にタケルは自分自身の幸せを放棄した



それが贖いだとでも言うように



「あぁ、そう願いたいな」



きっとAの言う通りタケルは改心して



2度と誰かを傷付ける事は無いかもしれない



でも



あの時のAの悲痛な叫び声を



傷だらけになりながら涙を流し震えていたAを



俺は一生忘れない



どんなにタケルが謝ろうと



俺はタケルを許す事はないだろう



この気持ちをAに話せばきっと悲しい顔をする



それがAを苦しめる



だから心に秘めておくんだ



怒りに満ちた醜い自分を見せる必要はないから



マサイは気持ちを切り替えるとAを抱き上げ



「今日は撮影もあったし疲れたろ?お風呂準備してあるから入ろう」



微笑むマサイにAの表情は少し明るくなり



「うん、今日はチクワも一緒に入る?そろそろシャンプーしないとね」



マサイの足元で2人を見上げるチクワにAは笑いかけ



「そうだな。今日は家族みんなで入ろう」



マサイはAを降ろしチクワを抱き上げバスルームへと向かう



バスルームからはマサイとAの楽しげな会話が聞こえ



時折チクワが体を震わせ泡を飛ばす度に2人のはしゃぐ声は響き



Aは今日の出来事を心の片隅に置き



いつもの家族の日常へと戻っていった

涙の音奏でる旋律を歌う→←もう会う事はないのでしょう



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JADE(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございます😊更新停滞気味ですが必ず完結はさせますので宜しくお願いします☺️✨ (8月29日 0時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 神作と言っても過言ではないくらいとても良かったです (8月28日 1時) (レス) @page16 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - よるさん» ありがとうございます☺️多忙過ぎて更新が止まっておりますが頑張ります😱 (2023年4月15日 10時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください!! (2023年4月13日 18時) (レス) id: 1c4d9bd2ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:JADE | 作成日時:2023年2月24日 0時

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