変わらない日常を ページ15
その日からマサイとAの日常は変化した
「Aー？行ってらっしゃいのチューは？」
玄関で靴を履きながらリビングから玄関へと見送りに来たAへと声をかける
「はいはい。数秒の事なのに何で待てないかな本当にもう」
呆れたような顔で玄関へやってきたAを見てマサイは嬉しそうに微笑み
「行ってらっしゃいのチューしねぇと現場に行けねぇだろ。ほら早く」
Aの為に少し屈み満面の笑みを浮かべる
そんなマサイに苦笑いを浮かべながらキスをしたA
互いに抱き合いながら
「もうすぐ結婚記念日だな。今年はどこかでご飯でも食おうか？」
抱き締める腕の力を緩め玄関のドアを開ける
「それもいいね。また帰ってきたら話そう」
「そうしよう。じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい。今日はコラボの撮影で私も帰りが遅くなるからね」
エレベーターに乗り込むマサイを笑顔で見送り
リビングへ戻るとマサイが飲んでいたカップを片付ける
いつもの日常
失っていた日常
かけがえのなかった日常
それが戻ってきた喜びをAは噛み締めていた
-♪♪♪-
インターホンが鳴りモニターを見るとAは玄関へと急ぎ
「麻美ちゃんおはよう」
玄関先に目にクマの出来た麻美の姿
「おはようAさん·····LINEありがとう」
疲れ切った麻美の腕には小さな赤ん坊の姿
昨日モトキから夜泣き続きで麻美が眠れてないとLINEが来ていて
「気にしないの。撮影も夕方からだから暇してるしさ。何かあったらそっち行くからゆっくり眠って」
麻美から粉ミルクやオムツ一式が入った鞄を預かり赤ん坊を抱くA
「正樹(まさき)くん、ママはお疲れだから沢山寝かせてあげようね〜」
Aは慣れた手付きで腕の中の正樹に話しかける
「本当にありがとう。いつも助けてもらってごめんね」
申し訳無さそうに謝る麻美にAは笑って
「お世話を申し出たのは私で癒されるし楽しいから私の方こそありがとうだよ。じゃあゆっくり休んで」
手を振り麻美を見送るとAはグズる正樹を楽しそうにあやしていた
そんなAをチクワが見つめ
「チク〜？焼きもち焼かないの。マサイじゃないんだから。ペットは飼い主に似るって言うけど本当かもね」
クスッと笑うAの顔は全てを吹っ切った様な穏やかな笑顔だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 171人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
JADE(プロフ) - ムスメ3さん» ありがとうございます😊更新停滞気味ですが必ず完結はさせますので宜しくお願いします☺️✨ (8月29日 0時) (
レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 神作と言っても過言ではないくらいとても良かったです (8月28日 1時) (レス) @page16 id: fcb0ec653e (このIDを非表示/違反報告)
JADE(プロフ) - よるさん» ありがとうございます☺️多忙過ぎて更新が止まっておりますが頑張ります😱 (2023年4月15日 10時) (レス) id: 71c576afd7 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください!! (2023年4月13日 18時) (レス) id: 1c4d9bd2ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：JADE | 作成日時：2023年2月24日 0時
