第十五話「地下練習場にて」 ページ8
from.furisame
＿いつか、夢を見たことがある。
ひどく昔の夢で、それなのに嫌になるほど鮮明だった。
キャラバンに来てから全く見なくなった夢だけれど、
変に頭に残って離れない夢。
…最後に3人でボールを追いかけた、あの日の夢。
何も言わないけれど、たぶん吹雪もそうなんだろう。
あんな悪夢、他に無いな＿…うん？なんであたしはこんな話をしてるんだっけ？
なんだか最近、思考があっちこっちに散らばっている気がしてならない。
今は、そう、何をしてるんだっけ……。
「…Aちゃん、本当に大丈夫？休む？」
「ぁ…いや、……ううん、ごめん、ちょっと抜ける」
「わかった。…無理しないでね」
「うん…」
キリキリと金属音が反響する頭を抱えて、レベルチェンジのために一旦停止させられたマシンから降りた。
＿あぁ、そう、そういえば。
結局、さっきあたしが見つけた階段は
探していたエイリア学園の基地だったんだ。
リカ、って子に教えられて合流したキャプテンたちと合流して、それで。
…それで…？
「ッ……！！」
「ふ、降雨さん、大丈夫ですか！？」
苛む頭痛が激しくなって、そこから思考は続かなかった。
部屋から出ようとして、間に合わなくて、
そのままドアに手をついて崩れ落ちてしまう。
基地…そう、もう使われてない基地だから、
自分たちが使おうってなって、…。
＿よばれてる、あたしの名前。
「……だれ…、…？」
知らない声、さっきから、あたしばっかりよんでる。
そう、もっと、とおくから。
「＿＿Aちゃんッ！！」
がた、と音がして目を向ければ、焦燥したような吹雪と目があった。
いたいな、と思ったら、吹雪の両手があたしの肩を押さえつけていた＿…声は、もうしない。
「…ふぶき…？」
「駄目、もう駄目だよ…耐えられない、何があったの、ねえ」
「……」
みんなが見ている。
あぁ、あたしの体調がなんだか良くないの、
誰にも言ってなかったっけ＿そんな呑気な思考が過った。
そしてその思考の違和感にも＿すぐに気付いた。
「…あれ…ふ、ふぶき、あたし、あたし、いつここに来たっけ」
「……！」
「わ、分からないの、覚えてない＿あの階段を見つけて、それで、…こ、ここ、どこ」
「…キャプテン、ちょっと抜けるね」
「あ、…ああ！…気をつけろよ！」
行こう、と差し出された吹雪の手を取れば、
優しく握り返されて立たされた。
＿意味がわからない、あたし、何で…？
「…大丈夫だよ、Aちゃん」
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氷河吹雪(プロフ) - 更新頻度が落ちるの、めっちゃ分かります。更新お待ちしてます♪お体に気をつけて頑張ってください！あと、士郎君推しだし、この物語もめっちゃ好きです(*´∀`*) (2021年8月5日 1時) (
レス) id: 8e83b79142 (このIDを非表示/違反報告)
鈴楽(プロフ) - お話の作り方がものすごくすきです…！更新頑張ってください！ (2021年7月23日 14時) (レス) id: 11ebb13171 (このIDを非表示/違反報告)
鹿目あやな(プロフ) - 降雨ちゃんのキャラが大好きです。続き気になります、、、！頑張って下さい (2020年9月28日 1時) (レス) id: 40166c16a1 (このIDを非表示/違反報告)
天乃夕陽(プロフ) - らるさん» ありがとうございます〜！！すごくやる気が出ます…！ゆっくりになってしまいますが楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2020年8月1日 13時) (レス) id: 498562a824 (このIDを非表示/違反報告)
らる - すごく好みのお話です；；吹雪大好きなので続き楽しみです、、頑張ってください！ (2020年7月30日 18時) (レス) id: 33bd3374cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天乃夕陽 x他1人 | 作成日時：2020年3月2日 15時
