＊ ページ12
いつも通りひとりで夜ご飯を食べて、吹雪と意見交換をしてから女子用テントに戻った。
ちょうど今日、浦部リカさん＿女子も増えたから、テントはふたつになった。
…あたしは木野さん、音無さんと同室(室？)である。
疲れてはいたけどすぐに眠るのも苦手だから、実家から持ってきていた本を流し読みしていた。
「降雨さん、寝ないんですか？」
「…そうだね。そろそろ寝ようかな…というか、木野さんはどこに？」
「たぶんキャプテンのところです」
「ふうん」
夜も10時を過ぎたころ。
朝練もあるのに、こんな時間にキャプテンと逢引きか＿なんて適当に考える。べつに大した意味はない。
そんなに深く読み込んでもいない本を、栞も挟まず表紙を閉じた。
一度どころか何度も読み終わった本だ、内容はほとんど頭に入っている。
「じゃあ、…もう寝る。…おやすみ」
「あ、はい、おやすみなさい、降雨さん」
リボンはきちんと畳んで枕元に置いた。
音無さんは木野さんを待っているのか、まだ寝ないみたいだ＿気を遣わせないよう、ランタンの光が入らないように布団に潜り込んで目を閉じた。
＊
翌朝。
朝練(自主練)のためにキャラバン周辺を走るから、みんなより少し早く起きて準備する。
マネージャーさんを起こさないようにゆっくり外に出て、まだ少し肌寒い中シューズの紐をしっかりと結んだ。
走るだけだから髪は結ばない。面倒だし。
「…降雨？」
「ぅん…？」
ジャージもちゃんと着て、走るかぁ、と軽いストレッチを済ませて立ち上がれば、後ろから声がかけられた＿風に揺れる青いマントと見覚えのあるゴーグル。
「ん、……鬼道？」
「早いな。自主練か？」
「…そんなとこ」
目が見えないけど、ふ、と微笑まれたようだから、気分は害さなかったようだ。
鬼道も？と聞き返せば、まぁな、と返ってくる。
「走るなら付き合うぞ」
「あぁ…そうだね。なら並走、お願いしようかな」
みんなが起きてくるのは、だいたい1時間後くらいだ＿走って休憩すれば、すぐ過ぎるだろう。
「…じゃ、行こうか」
「ああ」
さ、自主練開始だ。
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氷河吹雪(プロフ) - 更新頻度が落ちるの、めっちゃ分かります。更新お待ちしてます♪お体に気をつけて頑張ってください！あと、士郎君推しだし、この物語もめっちゃ好きです(*´∀`*) (2021年8月5日 1時) (
レス) id: 8e83b79142 (このIDを非表示/違反報告)
鈴楽(プロフ) - お話の作り方がものすごくすきです…！更新頑張ってください！ (2021年7月23日 14時) (レス) id: 11ebb13171 (このIDを非表示/違反報告)
鹿目あやな(プロフ) - 降雨ちゃんのキャラが大好きです。続き気になります、、、！頑張って下さい (2020年9月28日 1時) (レス) id: 40166c16a1 (このIDを非表示/違反報告)
天乃夕陽(プロフ) - らるさん» ありがとうございます〜！！すごくやる気が出ます…！ゆっくりになってしまいますが楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2020年8月1日 13時) (レス) id: 498562a824 (このIDを非表示/違反報告)
らる - すごく好みのお話です；；吹雪大好きなので続き楽しみです、、頑張ってください！ (2020年7月30日 18時) (レス) id: 33bd3374cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天乃夕陽 x他1人 | 作成日時：2020年3月2日 15時
