時渡り 六 ページ7
末広はAを抱っこしたまま、歩道を歩いていた。
末広「A、夕食は何が食べたい？」
A「うーん、、、てっちょうさんのすきなものがたべたいな」
末広「！では俺がよく行く定食屋に向かおう」
末広は料理ができない。
いや、レシピを渡せばそれ通りに作る事はできるのだが、いかんせん味覚があれなので同色の調味料を余計に(しかも大量に)付け足し、料理をオリジナリティー溢れるものに変えてしまうのだ。
まぁ元々自炊するタイプではないのだが、以前それを見た条野が他人に料理を振る舞うのは絶対に辞めろと何度も念押しして言った事もあり、末広はAと外食をする事にした。
定食屋に着くとAと末広は鯖の味噌煮定食を頼んだ。
末広「ここの味噌にチョコレートを混ぜると美味い。、、、食べてみるか？」
A「じゃあひとくちだけ」
あーん、、、
パクッ
A「うーん、おいしい、、、？のかなぁ？わかんない」
末広「！ではもう一口食べるか？」
不味いと言われなかった為か心なしか目をきらきらさせてAに再度食べてもらおうとする。
A「ううん。おなかいっぱいになっちゃいそうだからいいや」
末広「そうか、」
A「またこんどいっしょにたべよう？」
末広「！あぁ、約束だ。」
A「うん！」
楽しい(？)食事も終わり、帰路に着く。
当然、抱っこして。
A「てっちょうさん、おねがいがあるの、」
末広「なんだ？」
Aからのお願いなら何でも叶えてやろうと少し意気込んで尋ね返す。
もじもじ、
A「あの、、、だっこじゃなくて、てをつないでいっしょにあるきたい、、、」
末広「そんな事で良いのか？」
Aを降ろしてその小さな手を握ると弱い力で握り返される。
A「うん、、、ずっとほんのなかだけのせかいだとおもってた。、、、だからこうやってだれかとてをつないでいっしょにかえるのがゆめだったの！」
街頭の明かりに照らされながら満面の笑みを此方に向けるA。
その笑い方は今と全く変わらなくて。
末広「、、、。」
Aの手を握る手に少しだけ力が籠った。
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壽(プロフ) - 糸繰 紅さん» ご指摘ありがとうございます、全く気付かなかったので本当に助かりました！また何かあれば教えていただけると嬉しいです！ (2023年2月22日 17時) (
レス) id: 46bda72861 (このIDを非表示/違反報告)
糸繰 紅(プロフ) - あの、オ/ リ/ フ/ ラ 立ってますよ.ᐟ.ᐟ違反報告の対象、低評価の原因なのでお早めの対処を〜.ᐟ外したらこのリプ消していただいて大丈夫です.ᐟ (2023年2月21日 18時) (レス) id: 2287d5e260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壽 | 作成日時：2023年2月12日 17時
