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前兆 ページ36

ー地獄というのはある時突然始まる。ー



Aside

コツコツ、

いつも通り職場の廊下を歩いていたら見慣れた砂色のトレンチコートが角を曲がるのが目に入った。

太宰さんだ!
探偵社のお仕事だろうか。
この前挨拶できなかったから迷惑じゃなければお話ししたいな。

私も同じ角を曲がり話しかけようとした、


A「おーい!太宰さん、どうしたんですか?こんなと、ころ、で、、、」



その右手には真っ黒の手錠が掛けられていた。

そして手錠の鎖の繋がった先は、、、


条野「佐倉先生。危険です、離れて下さい」


条野さんの左手だった。


A「、、、条野さん、これは、、、どういう事ですか?」

条野「彼は元ポートマフィア幹部です。先日その証拠が見つかり、逮捕に至りました。、、、先生はこの男に騙されていたんですよ」

A「そんな、」


勿論彼が過去にポートマフィア幹部だった事なんて知ってる。
何故それが今になって発覚してしまったのか、


A「太宰さん、」

手錠に釘付けだった視線を彼の顔に向ける。

太宰「ごめんねAちゃん。ちょっと行ってくるよ」

そう言って太宰さんは手錠に拘束されていない左手で私の頭を撫でた。


条野「佐倉先生に触らないで下さい、犯罪者」

条野さんが思い切り手錠が掛かっている自身の右手を引っ張り、それにつられて太宰さんの身体も彼の方に傾く。


太宰「、、、。」

条野「、、、。」


私はさっき引っ張られた事によってできてしまった距離を埋める為太宰さんの方に一歩踏み出した。

条野「佐倉先生」

条野さんの静止を無視し、太宰さんの左手を両手で握る。


条野「、、、?!」

太宰「、、、。」


A「、、、必ず戻って来て下さい、」

太宰「、、、うん、約束するよ」



その会話を最後に太宰さんは条野さんに連れられて行った。

、、、今思えばこれは悲劇の前触れ、前兆だったのだ。

分かってるよ→←作者より



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(プロフ) - きんぴらごぼう☆さん» そんな事を言っていただけるなんて本当に嬉しいです!更新頑張るので是非これからも見てて下さい! (2023年3月29日 14時) (レス) id: 46bda72861 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました!続き待ってます!! (2023年3月29日 9時) (レス) @page43 id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年1月23日 2時

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