奇跡再び (yunho) ページ13
昼間は仕事をし…
夜はAさんに寄り添う日々ももう2週間が経過した
ミナさんには何かを変えてみせると約束したけどまだ何も変える事が出来ずに居る
その事がもどかしくて悔しくて堪らない
それでもAさんのそばに居る時は笑って過ごすようにした
そんなある日…
温かいタオルでAさんの手を拭いていたら突然何かのアラーム音が鳴り始めて…
Aさんの体が激しく揺れ始め苦しくてもがいているかのよう…
直ぐに看護師さんが掛け込んで来た
そして病室内は一気に戦場と化し何も出来ない俺は廊下の椅子で待つよう告げられた
全身の血の気が引いたような感覚に陥り体が震え始め涙が溢れ出てきた
そんな俺の横を駆け抜けていったのは白衣姿のミナさん…
俺がAさんに付き添うようになってから仕事に復帰し今日は夜勤だと話していたけど連絡を受けて駆け付けたのだろう
震える体を守るかのように身を縮めただただAさんの無事を祈る
そして暫くするとミナさんが俺の元にやって来た
ミナ「ユノさん…大丈夫ですか?」
「何とか…」
ミナ「A姉の事なら心配しないでくださいね?」
「でも…」
ミナ「さっきのは急変した訳ではなくて…
奇跡が起きただけなので…」
「奇跡…?」
何とか顔を上げるとミナさんは穏やかな表情だった
ミナ「自発呼吸が戻った事で呼吸器がアラームを鳴らしていたんです」
「え…?」
ミナ「この前の涙と言い…今日と言い…
姉は脳死状態ではなかったのかも知れませんね
脳死の判定の時姉の意識がどこかに遊びに行っていたってだけで…
きっとそれは姉がこよなく愛するユノさんの元だった
そんな気がしてなりません」
医師「ハハハ
医学的に言えばあり得ない話だがあながち間違っているとも言い切れない話だね
何はともあれ…
A主任は奇跡の人だって事だけは確かなようだ」
いつの間にか院長先生が俺たちの元に来ていた
医師「A主任に奇跡を起こさせたのはチョンさんなのかも知れない
A主任はこれ以上愛する婚約者を苦しめたくなかったんだろう
勿論ミナちゃんの事もな?」
院長先生の穏やかな微笑みが冷え切っていた心を温めてくれた
116人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
waka(プロフ) - 目覚めてよかった!!それにしても爺さん婆さん酷すぎ!!!!ユノ素敵💕 (2022年5月23日 10時) (レス) @page40 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 奇跡いいね。良き良き(笑)。ユノに嫁いでソウル在住いいわ〜。夢ならなんぼ見てもいいでしょ?(笑) (2021年11月10日 23時) (レス) @page40 id: 2a368a7c48 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ここまで一気に読んできました。ユノ〜改めて男前!爺婆の撃退はスカッとしたわ (2021年11月6日 9時) (レス) @page40 id: 27a93b8085 (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - ゆきさん» こちらこそお読みいただいてとても嬉しいです。続きもよろしくお願いします。 (2021年11月5日 23時) (レス) id: 7196fdcd67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 久しぶりに、読むことができて嬉しいです。楽しませてもらいまさした。また、続きを待ってます。 (2021年11月5日 22時) (レス) id: e0cbb3113d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソル | 作成日時:2021年10月26日 1時