Fate’s Smile -Yunho-

奇跡の涙　(yunho) ページ11

昼前に東京に入って宿舎で夜になるのを待ちAさんが収容されたと言う病院にやって来た
そして強行突破を敢行


今も眠ったままのAさんの手を握ると温かくて…
生きててくれた事に心から感謝した


そしてその後ミナさんに全てを打ち明けてみた



ミナ「姉の意識がユノさんの中に…？」


「はい
信じられないかも知れないけど事実です」


ミナ「ユノさん一途な姉ならあり得ない話ではないですね
全く…妹である私の中に来てくれても良かったのに…」


「確かにそうですね
だけどミナさんには悪いけど僕の元に来てくれて本当に嬉しかったです」


ミナ「そうですか…
誰に何を言われても諦めなくて良かったって事ですよね？
独りよがりかなって悩んでいたので何だか報われた気分です」



ミナさんは微笑みながら涙を見せた



ミナ「姉はちゃんと夢の一部を叶えたんですね…」



そうなんだろう
だけど一部だけじゃ足りない



「もしAさんが目覚めてくれたら…
僕はAさんの夢の全てを叶えてあげるつもりです
Aさんにもそう約束しました
ミナさん的には構いませんか？」


ミナ「え…？
姉の夢をご存知なんですか？」


「実はAさんから聞いたんではないんですけど…
知ってます」


ミナ「そうなんですね…
それで…本当に姉の夢の全てを叶えてくださるつもりなんですか？」


「はい
ミナさんにも約束しておきますね」



いいよね？
Aさん…？


そう心の中で問いかけながらAさんの頬に触れると一筋の涙がこぼれ落ちた



ミナ「え…嘘…泣いてる…？
きっと姉にはユノさんの声が聞こえているんですね…
奇跡が起きたとしか思えません」



奇跡…


だけどもしかしたら偶然起こった出来事なのかも知れない
それでももっともっと大きな奇跡が起こる前兆であってほしいと願わずには居られなかった


Aさん…
俺の心の声が聞こえてるのならどうか返事をしてほしい


もう一度君の声を聞かせて？
そして約束通り笑顔を見せてほしい

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