night 15 ページ20
「折原の身長いくつ？」
「えーと、公式プロフィール、155cm…」
「そんな背の低いモデルいねぇよ、今日の出演者の中に、」
芸能界の裏側を垣間見てしまった感じ。
こうなってしまうと、私にできることはもはや何もない。
「今からドレス手直しできねぇの？」
「そんな…無理です…！」
緊迫したスタッフさん達のやり取りを、なんとなく他人事のように見つめるしかできない。
…涼介の日本で初めてのステージなのに。
彼の顔を見たら、口元に手を当てて俯いて、何か考え込んでいる様子だった。
.
慧「あのさー、」
スタッフさん達のざわざわした会話を黙って聞いていた伊野尾さんが、突然口を開いた。
瞬間、彼に集まる視線。
慧「ここにいるじゃん？モデル、この子じゃだめ？」
そう言って、彼は綺麗な指先を私の方に向けた。
涼「…俺も、そう思ってた」
ん？誰？
思わず振り返ったけど、そこには誰もいない。
と思って向き直ったら、一斉に私に視線が集まっている。
え、なに…？
「…君、身長いくつ？」
A「え？152…か3か…そのくらいですけど…」
「ヒール履くのでそれくらいの誤差は平気ですね、」
衣装さんがディレクターさんを見ながら頷く。
涼「それ、ほどいたら長さどんくらい？」
A「え、髪…？鎖骨…くらいまでかな…」
涼「こっちも問題ないっす、」
涼介もディレクターさんを見てそう答えた。
え？
慧「決まりじゃん？」
ディレクターさんが、私を上から下までじっくり眺めて、難しい顔のまま聞いた。
「君、モデルの経験は？」
A「ありません…」
絞り出すようにそう言って、必死で首を横に振る。
「まぁ本番まで時間…あるからね、リハしっかりやれば、」
「あとは伊野尾さんのリードでなんとか、」
何を言ってるの？この人達は、
慧「うわ、オレ責任重大〜！エスコート頑張りまっす、」
何でヘラヘラしてるんだこの人は、
涼「A、頼む、お前しかいないんだ、」
A「アシスタントは…？」
涼「正直、人手欲しかったのは本番前の準備のとこだから。あとは俺がなんとかする。できるから、」
A「な…！」
「じゃぁ早速、打ち合わせ始めましょう！時間ないんで！」
待ってください…！なんて私の意見はここでは無いに等しくて、
何一つついていけないまま、気が付いたら打ち合わせが始まっていた。
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Strawberry ryosu(プロフ) - このお話、大好きです！感情移入がしやすくて、切なくてほろ苦くて、でもキュンキュンしてますwお持ち帰りされちゃった主人公どーなっちゃうのーー！！ってなってますw更新頑張ってください♪ (2017年7月11日 18時) (
レス) id: 9f7e0ffcfe (このIDを非表示/違反報告)
pakupakung7(プロフ) - あ〜〜〜〜〜気になりすぎます……(；；) (2017年7月9日 21時) (レス) id: d75980322b (このIDを非表示/違反報告)
とろろ(プロフ) - 24話文字化けしてますよ！この作品大好きです！ (2017年7月2日 23時) (レス) id: dbc0366c84 (このIDを非表示/違反報告)
りすねずみ(プロフ) - どうも、ナイトをクルージングなう。のりすねずみです。(？！)ちゃみさん！新作も本当に素敵！！更新楽しみにしてます！頑張ってください(^^) (2017年6月26日 17時) (レス) id: 4bba5de416 (このIDを非表示/違反報告)
まな - ちゃみさん！Twitterでスローモーションの感想をめっちゃ言ったまなです！覚えてますか？Twitterやめてしまってちゃみさんと関わらなくなってしまったんですけど、またこうやって関われてうれしいです！ちゃみさんの作品ずっと待ってました！次の更新も頑張って下さい！ (2017年6月17日 17時) (レス) id: e22c665bf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2017年5月29日 23時
