スローモーション4・・kei.i・・

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生放送の後の興奮が覚めないままで、家に着いた。





楽屋で君からのメールを読んだけど返信する時間がなかったから、部屋に入るなり君の番号を呼び出して、通話ボタンを押す。







ふふ、絶対あの子、山田がかっこいいとか言うんだろうな、なんて、
早く声が聞きたくて、呼び出し音を聞くだけで、うきうきして笑みがこぼれた。






慧「もしもし、」



『留守番電話サービスセンターに、接続します…』



だけど何度かの呼び出し音の後、聞こえてきたのは留守電の機械的なアナウンス。



時計を見た。まだ少し、寝るのには早い時間な気がするけど…



当然電話に出てくれると思っていたから、きっと電話の向こうで待ってくれていると思い込んでいたから、
思わずもう一回だけ、君の番号を呼び出した。



『留守番電話サービスセンターに…』



だけど聞こえてきたのはやっぱり留守電のアナウンスで。






寝ちゃったのかな。
今夜は声が聞きたかった。
そう思っていたのは、俺だけ？



.





.




『ただいま、

疲れた〜！緊張した〜！


ね、おれかっこよかったでしょ(^^)


今週はね、水曜日から学校に行けそうだよ


それじゃおやすみ。おはようかな？』

.






送信ボタンを押して、ベッドに倒れ込んだ。疲れているはずなのに、妙に頭が冴えてしまってなかなか寝付けない。


もう一度画面を開いて、データフォルダの中、スクロールして君の写真を表示する。


不意打ちで撮ったから、少し驚いた顔をしている君と、
そんな君にぴったりくっついて笑っている僕と。







いいな。写真の中のこいつらは、いつでもずーっと一緒じゃん。









その夜は、眠りに落ちる寸前までずっと、君のことを考えていた。

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