スローモーション4・・kei.i・・

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ベッドに入って、瞼を閉じて、
慧くんの腕の中で眠った夜を思い出しながらうとうとと微睡み始めたその時に、だいすきなメロディが鳴った。



ふふ、最近いつでもこの時間だね。





A「もしもし、」




慧『A〜』



A「ふふ、慧くん眠いでしょ」



慧『そう。今日はもうベッドにいる〜』



ごそごそ、と時折シーツのこすれる音がした。



A「今日のお仕事はどうだった？」



慧『どうもこうも……振り覚えんの遅いから疲れちゃった…Aと寝たい……』



なんだか今夜の慧くんは小さい子どもみたい。抱っこしてあげたい気持ち。



A「そろそろ切ろっか、眠いよね、」



慧『ん…そうだね…あ、せーの、で切りたい』



A「ふふ、いいよ」



せーの、




声を合わせた後に流れる沈黙。






途端に電話の向こう、楽しそうな笑い声がした。



慧『ふは、なんで切らないの、』




A「だって……、慧くんが切ってから切りたかったんだもん、」



慧『ふふ…切りたくないね、電話』



笑いながら慧くんが言うから、同じ気持ちが嬉しくて、胸がきゅんとする。




.




他愛ない話を続けていたら、少しずつ重たくなってきた瞼。




慧『でね、その時知念が…』



A「……………。」



慧『A？』



慧くんの甘い声に包まれてるみたいな気持ちがして、いつの間にか遠のいていく意識。








慧『ふふ…寝たの？』



A「………………。」








慧『A、おやすみ…………だいすきだよ、』






優しい囁きを聞き逃して、しあわせな気持ちで眠りについた。

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